大阪市北区堂島1丁目堂島地下5号 MAP
2020.06.03
(概要)
日本人では約2000万人が糖尿病の疑いがあるといわれています。血糖値が高いことで様々な合併症を引き起こします。ある程度の高血糖までは自覚症状はありません。男性で8年、女性で11年寿命が縮まるといわれています。また10年、20年後の脳卒中、心筋梗塞の確率を上げます。生活習慣病全般に言えることですが、症状なく病状が進み突発的に大きなトラブルが起こる病態です。健康寿命を延ばす意味でも早期からの治療介入が非常に重要です。
(基準)
・HbA1c6.5%以上
・空腹時血糖126mg/dl以上
(原因)
①インスリン分泌の低下
肥満、過食、運動不足、過度の飲酒、喫煙、ストレス、睡眠障害、ステロイド薬などの薬物
②インスリン抵抗性の増加
初期分泌の低下(遺伝)、高血糖持続による膵臓の疲弊、膵臓の病気(膵臓がん、膵炎)
1型糖尿病は①がメインです。2型糖尿病は②がメインですが両方の原因が影響している方もいます。病態に応じて治療方針を決定していきます。
(治療)
① 運動食事療法
② 薬物療法
③ インスリン療法
糖尿病の治療は①~③まであります。当院では極力薬剤を使用しない治療を優先したいと考えています。しかし短期的に③インスリン治療に行ったほうが長期的な治療の負担を軽減するという意味でいい方もいます。①の治療のほうが抵抗なく受け入れると思いますが、長期的な膵臓の負担軽減などを考えると③の治療が一番いいのは間違いありません。しかし経済的な負担、毎日自己注射をする負担などを考えると③の治療は負担が大きいのも事実です。インスリンの分泌能力、高血糖状態の期間、現在のHbA1cの数値などを総合して治療方針をご提案させていただきます。治療の強要は決して致しません。生活習慣病は基本的には治りませんので一生付き合っていかなければならない病気です。継続できなければ意味がありません。お仕事の内容、ライフスタイルに合わせた治療方針を相談して決定していきましょう。