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がんは血液検査でもわかる?がんのリスクを知るのに必要な検査は?

【大阪/梅田】大阪駅前の総合内科クリニック|西梅田シティクリニックがお届けする健康情報。
是非、みなさまの健康管理にお役立てください。

がんの早期発見には、血液検査による腫瘍マーカーやCT検査など、さまざまな検査が役立つことをご存知でしょうか?
近年は、こうした検査を組み合わせて効率的にリスク評価ができる「スマート人間ドック」も注目されています。
この記事では、がんのリスクを評価するための基本的な検査と、予防に役立つ生活習慣について詳しくご紹介します。

腫瘍マーカーでがんの早期発見は可能?

腫瘍マーカー検査とは、血液中に含まれる特定のタンパク質や物質の濃度を測定することで、がんの発生や進行度合いを示す手がかりを得る方法のことです。
腫瘍マーカーの値が高い場合、特定のがんのリスクがあることが示唆されますが、値が高いからといって必ずしも、がんがあるわけではありません。
炎症や他の疾患でも数値が上昇することがあるため、腫瘍マーカーはあくまで「がんのリスクを評価する一手段」として用いられます。
たとえば、肝臓がんの「AFP」や、前立腺がんに対する「PSA」など、部位ごとに特徴的なマーカーが使われています。
ただし、腫瘍マーカーだけでがんを早期発見するのは難しいケースが多いのも事実です。そのため、腫瘍マーカーはCTやMRIなどの画像診断と併用することで、より精度の高い検査が可能になります。
がんのリスクを示す早期指標として、定期的な腫瘍マーカー検査は役立ちますが、検査結果が疑わしい場合は、医師の指導のもとさらに詳しい検査を受けることが推奨されます。

CT検査はどのような種類があるの?

CT(コンピューター断層撮影)検査は、X線を使って体の断層画像を撮影し、がんやその他の異常を発見するための検査方法です。
CT検査には複数の種類があり、それぞれが異なる目的や体の部位に応じて使い分けられています。

通常のCT検査

全身の異常を把握する目的で広く使用され、がんの他にも炎症や血管異常などの発見にも役立ちます。

造影CT

特定の部位を詳しく撮影する際に、造影剤を血管に注入して画像のコントラストを高める方法です。
これにより、がんの血流の異常や腫瘍の境界がよりはっきりと映し出されるため、診断精度が向上します。

低線量CT

特に肺がんの早期発見を目的としたCT検査で、通常のCTよりも放射線の量が少ないため、被曝を抑えつつがんリスクのスクリーニングに用いられます。
高リスク群(喫煙者や過去に肺疾患がある人)に対して推奨される検査です。

PET-CT

陽電子放射断層撮影とCTを組み合わせた検査で、体内に投与した放射性物質の分布を画像化し、がん細胞の活動性を把握できます。
特にがんの広がりや転移の有無を調べる際に有効です。
CT検査は体内の状態を詳しく把握できるため、がんの進行状況や治療の効果を確認する際にも使用されます。
しかし、放射線被曝のリスクもあるため、医師と相談して適切なタイミングで受けることが重要です。

がんは生活習慣病からかかりやすくなる?今すぐできる予防法とは

がんは生活習慣が密接に関わる病気であることが分かっており、予防のためには生活習慣の見直しが効果的です。
特に、以下の習慣ががんのリスクに大きく影響します。

喫煙

タバコは肺がんだけでなく、胃がんや膀胱がん、食道がんなど、さまざまながんのリスクを大幅に高めます。
禁煙することでリスクを減らすことが可能です。

飲酒

過度な飲酒は肝臓がんや食道がん、口腔がんのリスクを高めるため、飲酒は適度に控えることが推奨されます。
特に日本人はアルコールの分解能力に個人差があるため、自分に合った適切な量を守ることが重要です。

食事の栄養バランス

栄養バランスの良い食事を心がけ、特に野菜や果物、食物繊維を豊富に摂ることでがんのリスクを抑えることができます。
加工肉や高脂肪の食事を控え、自然の食材を中心にした食生活を意識しましょう。

運動不足

運動は体重を管理し、肥満リスクを抑えるだけでなく、免疫力の向上や血行の促進にもつながります。
ウォーキングやジョギング、ストレッチなど、日常的に体を動かすことが推奨されます。

以上の習慣を日常生活に取り入れることで、がんリスクを減らすことができます。
生活習慣を少しずつ改善していくことが、長期的な健康維持に役立ちます。
また、皆様は定期的に健康診断を受けていますか?
上記の生活習慣を見直しても、がんリスクを完全に排除することはできません。
がんは早期発見が鍵となります。
早期発見のために、定期的な健康診断やがん検診を受け、身体の変化を見逃さないことが重要です。

スマート人間ドックなら、すぐにがんリスクを知ることができます!

近年では、がんリスクを効率的にチェックできる「スマート人間ドック」が注目されています。
スマート人間ドックは、短時間で広範囲の検査を行い、がんやその他の生活習慣病リスクを評価できる検査プログラムです。
血液検査や尿検査、画像診断などの複数の検査を組み合わせることで、がんの早期発見やリスク評価を行います。

スマート人間ドックを受けるメリット

スマート人間ドックの利点は、従来の人間ドックに比べて短時間で終了することと、最新の検査技術を活用している点です。
例えば、血液検査では腫瘍マーカーの測定を行い、画像診断では低線量CTやMRIを用いてがんリスクを詳細に調べることができます。
また、忙しい方や医療機関への頻繁な通院が難しい方でも受診しやすく、検査結果も短期間で手に入るため、がんリスクをすぐに知りたい方にとって非常に有用です。
スマート人間ドックを受けることで、自分自身のがんリスクを把握し、早期対策に取り組むことが可能になります。
特に家族にがん歴がある方や、がんリスクを自覚している方は、検討してみる価値があるでしょう。

がんのリスクを知って、自分ががんになりやすいかを調べませんか?

がんは早期発見と早期治療が鍵となる病気です。
検診や人間ドックでがんリスクを知ることにより、早期の段階で医師とともに対策を立てることができます。
腫瘍マーカーや画像診断を組み合わせた定期的なチェックは、自分ががんになりやすいかどうかを評価し、適切な予防策を講じる手助けとなります。
がんは生活習慣病に深く関わっているため、リスクを知った上で自分の生活習慣を見直す機会としても、リスクの検査は非常に有効です。
年齢や性別、家族歴によってもがんリスクは異なるため、定期な検査で自分自身の健康状態を把握し、安心して日々を過ごすための手段として検討する価値があります。

近年、がんの診断技術は急速に進歩しており、早期のうちに発見しやすくなっていますが、それでも無症状のがんは少なくありません。
定期的な検診やスマート人間ドックなどを活用し、自身の健康状態とリスクについて把握することで、がんに対する不安を軽減し、万が一の場合にも早期の治療に取り組むことが可能です。
がんのリスクを把握することは、早期の対策と心の準備に役立ちます。
がんは誰にとっても身近なものですから、ぜひ一度検査を受け、自分にリスクがあるかどうか確認してみてはいかがでしょうか。