健康診断とは?オプションの種類や選び方を解説
「健康診断のオプションって選ぶべき?」
毎年、健康診断を受ける人のなかには、このように疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。
本記事では、健康診断のオプションの種類や選び方を解説します。健康的な生活を送るためにも、自身に合うオプションの検査を上手に選びましょう。
健康診断とは
健康診断とは、問診や各種検査を行い、病気の予防や早期発見・早期治療に役立てるためのものです。
企業では、従業員の健康を管理するため、年1回の定期健康診断の実施が義務付けられています。
定期健康診断は、企業に勤めるすべての正社員だけでなく、パートタイマーやアルバイトの従業員にも受けさせる義務があります。(パートタイマーやアルバイトの場合は、契約期間が無期、あるいは1年以上の有期契約であり、かつ正社員の週所定労働時間の4分の3以上働く場合)
労働安全衛生規則第44条では、35歳を迎えた従業員に対し、以下の項目に関して受診させなければなりません。
- 既往歴および業務歴の調査
- 自覚症状および他覚症状の有無の調査
- 身長、体重、腹囲、視力および聴力の検査
- 胸部X線検査および喀痰検査
- 血圧の測定
- 貧血検査(血色素量および赤血球数)
- 肝機能検査(GOT、GPT、γ-GT(γ-GTP))
- 血中脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロール、血清トリグリセライド)
- 血糖検査(空腹時血糖またはHbA1c、やむを得ない場合は随時血糖(食後3.5時間以上経過))
- 尿検査(尿中の糖および蛋白の有無の検査)
- 心電図検査
健康診断のオプションの種類
健康診断のオプションの種類はたくさんあります。
自分に適したオプションを選択し、健康管理に努めましょう。
肺の検査
肺の検査では胸部CT検査を行い、肺がんや結核、肺炎などの疾患の有無を判断します。
喫煙者の肺がん発症リスクは、非喫煙者と比較して男性が4.4倍、女性は2.8倍とされています。
そのため、喫煙習慣のある人は肺の検査を受けることをおすすめします。
費用の目安は、15,000円程度です。
胃の検査
胃の検査では、胃カメラなどを使用し、胃だけでなく十二指腸なども検査できます。
これ以外にも、胃X線検査などを活用することで、胃がんや食道がん、胃潰瘍や胃ポリープなどの発見に役立ちます。
費用の目安は、15,000円程度です。
肝炎ウイルス検査(B型、C型)
肝炎ウイルス検査では、肝炎ウイルス感染の有無を判断するために行う血液検査です。
B型肝炎やC型肝炎を放置すると、肝臓がんや肝硬変などに発展するリスクがあるため、早期発見・早期治療を行うことが重要です。
費用の目安は、1,000~3,000円程度になります。
前立腺検査
前立腺のオプション検査として、PSA検査を実施できます。
PSA検査は、腫瘍マーカー検査と呼ばれるスクリーニング検査の1種です。
がんの診断のサポートや治療経過の確認のために活用される検査とされています。
前立腺がんは50代以降からリスクが高まるとされています。予防の観点から40代以降の方におすすめの検査です。
費用の目安は、2,200円程度です。
子宮・卵巣検査
子宮・卵巣検査では、子宮筋腫や卵巣嚢腫、子宮・卵巣のがんの検査ができます。
子宮頸がんは20〜30代以降の女性が発症しやすいとされています。
費用の目安は、3,300~8,000円程度です。
乳房の検査
乳房の検査として、乳がんの有無を確かめるために、乳腺超音波検査やマンモグラフィが活用されます。
乳がんは、日本人女性の9人に1人が罹患するとされており、乳腺超音波検査は30代以降の女性、マンモグラフィは40代以降の女性におすすめです。
費用の目安は、4,400~11,000程度です。
大腸の検査
便潜血検査で、大腸に関する疾患の有無が確認できます。
しかし、早期の大腸がんや前がん病変の大腸ポリープを見つける場合は、大腸内視鏡検査が適しています。
費用の目安は、25,000円程度です。
肝臓・腎臓・胆のう・脾臓・膵臓の検査
腹部超音波検査によって、腹部のあらゆる臓器を1度に検査できます。
腹部の臓器は疾患の発見が難しいとされています。
費用の目安は、4,400円程度です。
健康診断の際は必要なオプションを選択しよう
健康診断を受ける際は、自分に必要なオプションを選択しましょう。たとえば、胃の痛みが継続する場合は、胃の検査をしたり、頭痛が継続する場合は、脳の検査を受けたりしてください。
また、家族の既往歴を確認し、疾患に関連する検査を受けるのも考え方の1つです。血縁関係にある家族・親族にがんを罹患した人がいる場合は、積極的にがん検査を受けましょう。
病気を治すには、早期発見・早期治療が必要不可欠です。定期健康診断を上手く活用し、健康的な毎日を過ごしましょう。