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女性特有のがん、早期発見のためのチェックポイント

【大阪/梅田】大阪駅前の総合内科クリニック|西梅田シティクリニックがお届けする健康情報。
是非、みなさまの健康管理にお役立てください。

がんは早期発見・早期治療が重要な疾患です。
発見が遅れると、病態が悪化し、治療が困難になります。
本記事では、女性特有のがんについて、おもな症状や検診を受診する重要性について解説します。
定期的にがん検診を受け、自身の健康状態を維持していきましょう。

見逃さないで!女性特有のがんの初期症状

がんとは体内の細胞の遺伝子が変化し、増殖を繰り返しながら周囲の組織に広がったり、他の組織に転移したりする腫瘍です。
腫瘍には、生命や臓器に悪影響を与える悪性腫瘍と、とくに影響を与えない良性腫瘍の2種類があります。
女性特有のがんとしては、おもに以下が挙げられます。
それぞれの特徴を知っておきましょう。

がんの種類概要おもな症状
乳がん乳腺の組織に発生するがん。日本人女性の9人に1人が発症するとされ、女性が罹患する確率が最も高い。
あらゆる年代に発症するリスクがあり、とくに30〜40代の女性にかけて発症率が高くなる。
・乳房にしこりがある。
・乳房の形が左右非対称になる。
・乳房にえくぼのようなへこみが生じる。
・乳頭から血液が混じったものが出る。
・乳輪や乳頭がただれる。
子宮体がん子宮体部に発生するがん。
子宮内膜がんとも呼ばれ、40代後半から発症のリスクが高まり、50〜60代がピーク。
閉経前の女性の場合は、発症するリスクが低い。
・性交時や排尿時に痛みがある。
・下腹部が痛む。
・不正性器出血(閉経後の出血や月経以外の出血)が起こる。
・おりものが褐色になる。
卵巣がん卵巣に発生するがん。良性腫瘍の場合がある。
40代から発症リスクが高まり、50〜60代がピーク若年層では卵巣胚細胞性腫瘍もある。
・食欲不振になる。
・頻尿や便秘になる。
・お腹が張る。
・お腹が痛む。
・下腹部にしこりができる。
子宮頸がん子宮頸部に発生するがん。
ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染することで発症する。
30代後半がピーク。近年では、20〜30代の発症率が上がっている。
・下腹部に痛みが出る。
・性交時に痛みが出る。
・おりものが茶色かったり、水っぽくなったりする。

日常生活で気をつけたい、がん予防のポイント

がんのなかには、生活習慣が原因で発症のリスクが高まるケースがあります。

おもな発症のリスク要因としては、以下のとおりです。

  • 運動不足
  • 喫煙
  • 過度な飲酒
  • 偏食

普段の生活から運動習慣を心がけることが重要です。
週に1〜2回のウォーキングを1回につき30分程度続けていくことをおすすめします。
また、喫煙習慣がある方は禁煙外来を受診し、喫煙をやめましょう。
過度な飲酒もリスク要因になるため、該当する方は飲む頻度を減らしたり、飲酒量を抑えるようにしてください。
食生活に関しても、朝・昼・夜の食事をとる際は、栄養バランスの良いものを食べるよう心がけましょう。


定期検診で安心を!早期発見のカギとなる検査法

日本では、以下のがん検診を「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」と定めています。

がん検診の種類検査項目対象者受診間隔
胃がん検診問診・胃部X線検査・胃内視鏡検査のいずれか50歳以上2年に1回
子宮頸がん検診問診・視診・子宮頸部の細胞診および内診20歳以上2年に1回
大腸がん検診問診・便潜血検査40歳以上年に1回
乳がん検診問診・乳房X線検査(マンモグラフィ)40歳以上2年に1回
肺がん検診問診・胸部X線検査・喀痰細胞診40歳以上年に1回

がん検診を受けると、がんの早期発見の可能性が高められ、死亡率を減少させることが可能です。

体の変化に敏感になろう。セルフチェックで女性に多い乳がんリスクを減らす

乳がんは日本人女性が罹患するがんのなかで最も多いがんです。
早い段階で発見できれば、治癒できる可能性が高まります。
一方で、発見が遅れると乳がんのしこりが大きくなり、治療が困難になる場合があります。
そのため、日々のセルフチェックで自身の乳房を確認しておくことが重要です。

まずは鏡の前に立ち、手を頭の後ろで組んだ状態でバストの形や色を見ましょう。
ひきつれたり、ただれたりしていないかを確認してください。
また、くぼみ・ふくらみや、変色していないかもチェックすることをおすすめします。
次に乳房を触り、しこりのチェックをしましょう。
頭の後ろで組んだ手の片方を下ろした状態で、指4本で「の」の字を書くように手を上げている側の乳房を軽くなでてください。
仰向けになった状態で触ると、しこりがチェックしやすくなるのでおすすめです。

知っておきたい、がんのリスク要因とその対策

日本人におけるがんの要因は、生活習慣(飲酒・喫煙・運動不足・食生活の乱れなど)にあります。
また、検診を受診しないことで早期発見できず、対処が遅れて治療が困難になるケースもあります。
がんを予防するためにも、生活習慣を整え、定期的にがん検診を受診しておきましょう。