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早めに気づいて対策を!女性の貧血には病気が潜んでいるかも

【大阪/梅田】大阪駅前の総合内科クリニック|西梅田シティクリニックがお届けする健康情報。
是非、みなさまの健康管理にお役立てください。

突然のめまいや息切れ、疲労感などが起こり、貧血に悩まされている方がいるのではないでしょうか。
対処法がわからず、プライベートや仕事にも影響が出ている方もいるかもしれません。

本記事では、貧血に悩む女性のために、原因や対処法を解説します。
女性はライフステージごとで貧血の要因が異なります。

自身の状況に合った対策法を学び、実践していきしょう。
気になる点や不明点があれば医療機関に相談し、医師の協力を得てください。

貧血とは

貧血とは、血液に含まれる赤血球の中のヘモグロビンが少なくなっている状態です。
体の隅々まで酸素を運ぶヘモグロビンが減ると、十分な酸素が行き渡らず、不調が起こる場合があります。

貧血の症状はおもに以下のとおりです。

  • 動悸
  • めまい
  • 息切れ
  • 倦怠感
  • 疲労感
  • 頭痛
  • 口内炎
  • 口角炎
  • 肌荒れ
  • 耳鳴り
  • 集中力低下

貧血の基準としては、以下の数字を下回ると治療が必要と診断されます。

  • 13g/dL(男性)
  • 12g/dL(女性)

貧血の原因

貧血の原因は以下のとおりです。

疾患

以下の疾患が原因で貧血が起こる場合があります。

疾患概要
腎性貧血腎不全にともなう貧血症状。なるとホルモン分泌異常が起こり、
造血司令を送るホルモンが生成されず、血液量が減少する。
巨赤芽球性貧血葉酸やビタミンB12が不足して起こる貧血症状。
正常な赤血球が合成できなくなる。
溶血性貧血何らかの要因で赤血球が破壊されることで起こる貧血症状。
先天的に起こるものと、後天的に生じるケースがある。
鉄芽球性貧血ヘモグロビン生成時の異常によって起こる貧血症状。
鉄分を補っても症状が改善しない。
再生不良性貧血骨髄異常によって血液が生成されず、生じる貧血症状。

         

出血性貧血

出血性貧血とは、血液の排出や出血によって血液量が減少し、体に必要なヘモグロビンが不足して起こる貧血です。

頻発月経(通常の生理周期よりも短期間で起こる月経)や月経過多(経血量が異常に増加する月経)によって体内の血液量が不足する場合があります。

また、胃潰瘍や十二指腸潰瘍からの出血に加え、鉄の吸収阻害を併発することで貧血を起こしやすくなります。

鉄欠乏性貧血

鉄欠乏性貧血とは、ヘモグロビンを合成するための原料となる鉄分が不足することで起こる貧血です。
食事から摂取する栄養が不足すると、ヘモグロビンの合成量が減少します。
とくにビタミンB12・葉酸・亜鉛・鉄などが欠如すると影響を受ける可能性があります。
授乳時や妊娠時は、通常よりも多くのヘモグロビンを必要とするため、とくに注意して栄養補給しなければなりません。
また、ストレスが蓄積すると自律神経が乱れて胃粘膜の機能が低下し、鉄欠乏性貧血のリスクが高まります。

【女性のライフステージ別】貧血の要因

女性のライフステージごとで貧血が起こる要因は異なります。
以下のステージごとに関連する要素を押さえておきましょう。

思春期

思春期では、身体の成長が早くなるため、多くの血液を必要とします。
また、他の世代に比べて運動量が多い傾向にあります。
思春期の女性の場合、初潮を経て月経が始まり、月経量が不安定になりやすく貧血が起こりやすいとされているのが特徴です。

日々の食生活を送るうえで栄養バランスに配慮した食事を心がけましょう。
また、必要に応じてサプリメントを摂取したり、医師に相談したりして鉄剤などを処方してもらうことをおすすめします。

性成熟期

性成熟期とは、ホルモンバランスが安定する20〜45歳頃の時期です。
この時期になると、消化器疾患や婦人科疾患、鉄欠乏性貧血などが原因で貧血を起こしやすくなります。
定期的に健康診断や人間ドック、婦人科検診などを受けておくとよいでしょう。
また、妊娠・出産・育児中の授乳などによって通常よりも血液が消費されるため、鉄欠乏性貧血が起こりやすくなります。
子どもへの栄養バランスの良い食事だけでなく、自身も栄養補給をしっかりしておくことをおすすめします。

更年期

更年期とは、閉経の前後5年の時期です。
一般的に50歳頃になると閉経するため、45〜55歳頃を指します。
更年期になると、月経周期が短くなり、頻発月経によって貧血を起こしやすくなります。
また、ホルモンバランスが乱れ、貧血以外にもホットフラッシュなどの症状が起こる場合もあるでしょう。

貧血対策に良い食事をしよう

貧血対策におすすめな栄養素は、ビタミン12・葉酸・亜鉛・鉄です。
以下の食材を意識して取り入れ、貧血対策を徹底しましょう。

栄養素おすすめの食材
ビタミン12あさり・鶏レバー・豚レバー・はまぐり・しじみ・いわしなど
葉酸枝豆・かぼちゃ・いちご・納豆・ほたて・ほうれん草・ブロッコリーなど
亜鉛さば・かつお・牡蠣・パプリカ・牛肉・豚レバー・パルメザンチーズなど
ほうれん草・あさり・ひじき・海苔・大豆・まぐろ・いわし・かつお・鶏肉・牛肉・豚肉など