生理前に太るのはなぜ?体重が増える原因と対処
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生理前に体重が増えやすくなるのは、多くの女性が経験する自然な現象です。
食欲の増加やむくみなど、ホルモンバランスの変化によって一時的に太ったように感じることもあります。
今回は、生理前に太りやすくなる原因や、体重増加を防ぐ方法、効果的なダイエットのタイミングについて詳しく解説します。
生理前に太りやすくなる原因
生理前に体重が増えやすくなる主な原因は、ホルモンの影響です。
特に「プロゲステロン」と「エストロゲン」という女性ホルモンが関係しています。
水分をため込みやすくなる(むくみ)
生理前はプロゲステロンの分泌が増え、水分をため込みやすくなるため、むくみやすくなります。
これにより、体重が1〜2kg増えることもありますが、脂肪が増えたわけではないため、生理後には自然に戻ることがほとんどです。
食欲が増加する
エストロゲンの分泌が減ると、食欲を抑える働きが弱まり、甘いものや脂っこい食べ物を欲しやすくなる傾向があります。
また、プロゲステロンの影響で、体が栄養を蓄えようとするため、いつもより食欲が増すことがあります。
代謝の変化
生理前は体温が上がる時期でもあり、基礎代謝が高くなることが知られています。
ただし、それ以上に食欲が増えるため、摂取カロリーが消費カロリーを上回ると、結果的に体重増加につながることがあります。
体重が増えてしまっても、元に戻る?
生理前に増えた体重は、生理が始まるとともに自然に元に戻ることがほとんどです。
特にむくみによる体重増加は、一時的な水分の蓄積によるものなので、生理が始まるとホルモンバランスが変化し、体内の余分な水分が排出されて体重も落ち着きます。
ただし、食べ過ぎが原因で増えた体重は戻りにくいため、無意識にカロリーを摂りすぎないよう注意が必要です。
生理前の体重増加を防ぐ方法

生理前の体重増加を抑えるためには、以下の対策が効果的です。
塩分を控えてむくみを防ぐ
塩分の多い食事は体に水分をため込みやすくするため、薄味を心がけ、カリウムを多く含む食品(バナナ、ほうれん草、アボカドなど)を摂ると良いでしょう。
バランスの良い食事を意識する
- 食物繊維(野菜・玄米)を多めにとる
- たんぱく質(豆腐・鶏むね肉・魚)をしっかり摂取
- 血糖値の急上昇を避けるために、甘いものや白米・パンなどの精製された炭水化物を控える
これにより、ホルモンの影響で乱れがちな血糖値を安定させることができます。
軽い運動を取り入れる
生理前はホルモンの影響で体がむくみやすく、気分の浮き沈みが激しくなることがあります。
そのため、無理に激しい運動をするよりも、ストレッチやウォーキング、ヨガなどの軽い運動を取り入れるのがおすすめです。
- 血流が良くなり、むくみの軽減につながる
- 適度な運動がストレスを和らげ、リラックス効果をもたらす
- 軽い運動でも代謝を促し、体重増加を防ぐ
- 自律神経が整い、PMS(月経前症候群)の症状を和らげる効果が期待できる
生理前は疲れやすくなることもあるため、長時間のハードな運動は逆効果になりやすいです。
体調に合わせて無理なく続けられる軽めの運動を選ぶことが大切です。
おすすめの軽い運動
- ウォーキング(20〜30分程度のゆったりしたペースでOK)
- ヨガやストレッチ(骨盤周りをほぐすポーズがおすすめ)
- 軽い筋トレ(スクワットやヒップリフトなど)
特にヨガはリラックス効果が高く、血流を改善するため、むくみ対策にも効果的です。
また、ウォーキングやストレッチも無理なくでき、心身のリフレッシュにつながるため、習慣化すると生理前の不調を軽減しやすくなります。
水分をしっかり摂る
生理前は体が水分をため込みやすくなるため、むくみを気にして水分を控えてしまう人もいます。
しかし、水分不足になると体がさらに水分をため込もうとし、かえってむくみやすくなるため、こまめに水分を摂ることが大切です。
一方で、カフェインやアルコールは控えめにするのがベター。
カフェインは利尿作用が強く、一時的に水分が排出されても、その後脱水を招きやすくなります。
また、アルコールは血流を滞らせ、むくみを悪化させる原因となるため、生理前はできるだけ避けるのが理想的です。
「水を飲むとむくむ」と思いがちですが、実は逆で、しっかり水分を摂ることで体内の余分な水分が排出されやすくなり、むくみにくい体質を作ることができます。
特に、寝る前や朝起きたときにコップ1杯の白湯を飲む習慣をつけると、代謝アップやデトックス効果が期待できます。
ダイエットはいつから行うのが効果的?
生理後の「卵胞期」がダイエットに最適な時期です。
卵胞期(生理終了後〜排卵前)は、エストロゲンの分泌が増え、代謝が高まりやすいため、運動や食事制限の効果が出やすい時期といわれています。
逆に生理前は、ホルモンの影響で脂肪をため込みやすく、食欲も増しやすいため、厳しいダイエットは避けるのが無難です。
この時期は、「増えすぎないように意識する」程度にとどめ、生理後に本格的なダイエットをスタートすると良いでしょう。
生理前に太りやすいだけではなく、ほかの症状もあればクリニックへ行こう
生理前に体重が増えるのは一般的なことですが、極端に増える、強いむくみや体調不良がある場合は婦人科の受診を検討しましょう。
病院を受診したほうがよいケース
- 短期間で3kg以上体重が増加する
- 手足や顔のむくみが強く、戻らない
- 生理前の食欲が異常に増え、過食が止まらない
- PMS(月経前症候群)の症状がひどく、日常生活に支障が出る
こうした症状がある場合、ホルモンバランスの乱れや甲状腺の異常などの可能性もあるため、一度医師に相談してみるのがおすすめです。
生理前の体重増加は、主にホルモンバランスの影響によるものです。
むくみや食欲の増加が原因で一時的に体重が増えることが多いですが、生理が始まれば自然に戻ることがほとんどです。
ただし、食べ過ぎによる体重増加は戻りにくいため、塩分や糖質の摂りすぎに注意し、軽い運動や水分補給を意識することが大切です。
また、本格的なダイエットは、生理後の卵胞期からスタートするのが効果的です。
もし体重増加が極端であったり、体調に異変を感じたりする場合は、婦人科で相談してみるとよいでしょう。