PMS(月経前症候群)とは?毎月くる不快な症状はピルで改善する?
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「これってPMSの症状?」
月経前に体調不良になるたび、このように疑問を感じる方がいるのではないでしょうか。
しかし、そもそもPMSによって起こっている症状なのかわからない方もいるでしょう。
本記事では、PMSの症状や原因、改善方法について解説します。
PMSの症状に当てはまる方は改善方法を実践しましょう。
PMSに関して気になる点や疑問点がある場合は、医療機関を受診し、医師に相談してください。
PMSって何?
PMSとは、月経前症候群と呼ばれ、月経が始まる前から現れる精神面・身体面の不調です。
近年、一般的に知られるようになった症状で、おもに20〜40代女性が発症するパターンが多いとされています。
PMSは軽度の症状から、日常生活に支障が出るレベルの症状までさまざまです。
月経中に起こる生理痛などの不調を示す月経困難症とは区別されています。
月経困難症と見分けるために、毎月月経前に症状が現れ、月経開始後に和らぐかを確認してください。
定期的に確認し、様子をみることをおすすめします。
PMSの症状
PMSの症状は精神面と身体面の症状で2種類に分かれます。
おもな内容は以下のとおりです。
症状の種類 | 具体的な症状 |
---|---|
精神面の症状 | イライラ・気持ちの落ち込み・集中力の低下・不安など。 |
身体面の症状 | 頭痛・眠気・疲労感・食欲増進・胸やお腹の張り・関節痛・筋肉痛・手足のむくみなど。 |
目安として、上記の症状が月経の3〜10日前ぐらいから出るとされています。
一方で、月経が始まると自然に治まります。
国内では、月経のある女性の70〜80%程度がなんらかの症状を感じており、そのうち生活に支障が出るレベルの方は5%程度です。
とくに若年層の女性の場合、PMSの頻度が高いとされ、部活動や勉強に支障が出る方が多いでしょう。
PMSの原因
PMSの原因ははっきりとわかっていませんが、女性ホルモンの分泌量の変化が大きな要因とされています。
女性ホルモンは、黄体ホルモンであるプロゲステロンと、卵胞ホルモンであるエストロゲンの2種類に分類されます。
これらのホルモンの分泌量が変化することで、月経周期が作り出されるのが特徴です。
月経が終わると、2つのホルモン分泌量は少なくなり、その後排卵期に向けてエストロゲンの分泌量が高まります。
月経から排卵までの期間を卵胞期、排卵後から月経までの時期を黄体期と呼びます。
とくにPMSが生じるのは黄体期です。
エストロゲンの分泌量がピークを越えると、脳から司令が出されて排卵が起こり、分泌量が減るのが通常の流れです。
その後、プロゲステロンの分泌量の増加にともない、子宮内膜が厚くなります。
また、エストロゲンも同様に分泌量が増えます。
PMSが起こる黄体期は、エストロゲンの分泌量が卵胞期と比較すると少なく、分泌量の増減が生じるのが特徴です。
エストロゲンには、精神を安定させる作用があります。
そのため、エストロゲンの分泌量が減ると精神的に不安定になり、落ち込んだりイライラしたりします。
PMSはピルで改善する
PMSの症状を改善するために効果的な手段が、低用量ピルの服用です。
低用量ピルには、2種類の女性ホルモンが含有されており、服用することでホルモンを安定的に補充する役割を担います。
ピルを飲むと排卵抑制が起こってプロゲステロンの分泌量が減り、食欲増進やむくみ、胸の張りなどが抑えられます。
とはいえ、ピルの服用者のなかには症状が改善しないと感じる方がいるかもしれません。
ピルを服用して1ヶ月目の段階では、ホルモンバランスが急激に変化している関係で変化が感じられないケースがあります。
そのため、2〜3ヶ月継続して服用することをおすすめします。
それでも症状が改善しない場合は、薬を変える必要があるでしょう。
ピルの副作用を知っておこう
PMSの改善のためにピルを服用する際は、おもに以下の起こりうる副作用を知っておきましょう。
- むくみ
- 下腹部痛
- 乳房の張り
- 頭痛
とくにピルの服用を始めたばかりの頃は副作用が出やすい時期とされています。
一方で、服用を継続すると、次第に改善されていく場合もあるため、様子をみながら服用することをおすすめします。
ピル以外の改善方法はある?
ピル以外のPMSの改善方法として挙げられるのは、生活習慣の改善です。
規則正しく睡眠をとったり、適度な運動をしたりすると、改善することがあります。
また、栄養バランスのとれた食事を心がけることも大切です。
一方で、アルコール摂取や喫煙習慣があると、PMSに悪影響を及ぼすため、なるべく控えましょう。
もし、ピルが合わない場合は、医師に相談することをおすすめします。
普段の様子や、PMSによって起こっている症状を共有することで解決策が見つかるかもしれません。
PMSにお悩みの方は医療機関を受診し、お気軽に相談してください。