だるさ
だるさとは
身体のだるさは誰もが感じたことのあるはずです。
ほとんどの場合身体をゆっくり休めればとれるものです。
だるさは運動などをした後に肉体的疲労から来るものと、安静にしていても精神的疲労から来るものがあります。
肉体的疲労は一般的に2、3日睡眠をしっかりとったり、休憩をすることで回復します。
精神的疲労はリラックスしたり、他のことをしてストレス発散したり、人それぞれ方法があるかと思います。
しかしいずれの方法をとってもだるさがとれない場合は何らかの重大な病気になっている場合もあります。
だるさの症状とは
- 疲れを感じやすい
- 何をするのも億劫(おっくう)
- ぼんやりしている
- 集中力がない
- 普段できる身の回りのことができない
だるさの原因
大きく7つに分類できます。
①疲れ
最も多く見られるのが肉体的、精神的両方からくる疲れです。
運動や引っ越し、もしくは仕事や人間関係からくるものもあります。
環境の変化によるものもあります。
このような生理的な疲れはしっかり栄養をとって休養することが大切です。
疲れが残ったままだと注意力に欠けたり、免疫力低下により風邪をひきやすくなります。
②感染症
風邪やインフルエンザなどの感染症にかかると発熱や咳、鼻づまりなどによりだるさを感じたことが誰しもあると思います。
だるさをなくすにはまず原因である感染症を治癒することが大切です。
この場合も栄養をとって休養をし、必要があればお薬に頼るのも一つの手かと思います。
症状の改善が見られない場合は一度医師に診てもらいましょう。
③水・電解質異常
体内の水分が脱水状態になると、ナトリウムやカリウムのバランスが崩れてしまい、だるさを感じます。嘔吐や下痢の場合は特に注意して意識して水分を摂取しましょう。
④内分泌や代謝異常
糖尿病や更年期、甲状腺に疾患がある場合、だるさを感じやすくなります。
糖尿病ではのどの渇きが続きます。
閉経を迎える50歳前後の女性はホルモンバランスの乱れによりだるさやいらだちを感じやすくなります。
⑤慢性炎症性疾患や悪性腫瘍(がん)
どの臓器でも炎症は起こりえますが、特によく見られるのが慢性肝炎です。
長期間過度に飲酒している方やB/C型肝炎の方も注意が必要です。
また、がんは初期症状があまりないことが多く、気付いた頃には進行していることがあります。
定期健診をすることが大切です。
⑥筋肉や神経の疾患
重症筋無力症と言われる、まぶたが下がったり、ものが二重に見えたりするなど眼に症状がよく見られる疾患で、眼だけでなく全身にも症状がでることもあります。
疲れやすく、時間帯によって症状が変動するのもこの疾患の特徴です。
多発性硬化症という脳や脊髄が障害を受けたり回復したりを繰り返す疾患もあります。自己免疫疾患で、感覚が鈍くなり、動きにくくなるためだるさを感じます。
⑦精神疾患や心身症
うつ病などの精神疾患を患うと睡眠障害や疲労感からくるだるさに加え、意欲・興味の減退、仕事能力の低下のため精神的なだるさも感じます。
人間関係や仕事関係でストレスをためがちな方は特に注意が必要です。
重症化する前に周りの人に相談したり、医師に相談し早めに対策することが症状改善への第一歩です。
こんな症状は危険!こんな病気の可能性も・・
だるさを感じて病院に来られる方のおよそ20%が生理的疲労からくるものです。
しっかり休養と栄養をとることで回復が見込まれます。
病院では点滴をしたり、食事指導などができます。
およそ30%が精神的疲労が原因で来院されます。精神的疲労は上手にストレスを発散する方法を見つけたり、気分転換を定期的に意識してする、だるさがとれないのであれば休養をとるなどいろんな方法があります。また、精神科で医師に相談しお薬を処方してもらったり、改善策を提案してもらうのも手でしょう。
残りのおよそ40%は身体に何らかの疾患を抱えている方です。
全身にだるさを感じ、2週間以上続くようであれば一度病院で診てもらいましょう。