呼吸困難
呼吸困難とは
呼吸困難とは、息切れが続き、呼吸するのが苦しい状態を指します。
また、のどの痛みや胸痛、冷や汗や嘔吐などの症状も併発する可能性があります。
大人よりも小児の方が気道が狭く胸郭が弱いため、呼吸困難を起こしやすいです。
呼吸困難は人によって突発的に発症したり、慢性的に発症したりします。
また、体を安静にしている時や、体を動かしている時など、呼吸困難が起こるタイミングは人によって異なります。
呼吸困難の原因
呼吸困難になった際に疑われる主な疾患は以下の通りです。
肺がん
過度に喫煙習慣などがあると起こりやすいとされており、肺がんが進行していくと更に起こりやすくなります。
X線検査などを行う必要があります。
胸水貯留
胸水貯留とは、胸膜腔に体液が過剰に溜まっている状態です。
検査するために、胸水を採取する必要があります。
呼吸困難の他に、胸の痛みなどが生じる可能性があります。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
主に喫煙習慣が原因となる病気です。
呼吸困難や、痰を伴う咳が生じます。
肺機能検査などを行い、診断する必要があります。
気管支喘息
ゼーゼー・ヒューヒューなどの音が出る喘鳴や呼吸困難、胸部の圧迫感などが起こります。
肺機能検査などを行い、診断する必要があります。
市中肺炎
日常生活を送っていくなかで生じた肺炎を指します。
X線検査などの結果や、発熱などの症状を考慮して診断します。
貧血
胃潰瘍などで消化管から出血が生じて血液が不足したり、栄養不足によって血液が不足したりして呼吸困難に陥るケースがあります。
心不全
心臓から十分な血液が送り出されず、心室機能障害が起きている状態を指します。
疲労やむくみなどの症状に加え、呼吸困難が生じる場合があります。
過換気症候群
呼吸を必要以上に行うことで、めまいやしびれに加え、呼吸困難が生じる場合があります。
また、不安やストレス、激しい運動などが原因になる場合もあるでしょう。
呼吸困難を治療する方法
呼吸困難に陥った際に、血液中の酸素が少ないとわかった場合は、酸素吸入をする必要があります。
酸素マスクや鼻カニューラなどを装着して酸素不足を補わなければなりません。胸腔に水が溜まって呼吸困難に陥っている場合は、胸腔を切開し、溜まった胸水を除去する必要があります。
痰や咳が出る場合は、薬を服用して症状を抑える場合もあります。
また症状が比較的緩和されている場合は、呼吸療法や運動療法などを受け、呼吸リハビリテーションを行う場合もあるでしょう。