ピルとは?効果・副作用・飲む理由を医師が解説
ピル(経口避妊薬)とは、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲスチン(黄体ホルモン)という2種類の女性ホルモンを含む経口薬です。毎日決まった時間に服用することで排卵を抑制し、妊娠を防ぐ効果があります。避妊だけでなく、月経困難症(生理痛)・PMS・子宮内膜症の治療にも使用される多目的な薬です。
・ピル(経口避妊薬)とは何か|定義・種類・成分
・ピルの効果|避妊以外の6つの使い方
・ピルを飲むとどうなるか|体の変化と副作用
・ピルのメリット・デメリット
・ピルを飲む理由・目的
・ピルは市販で買えるか・どこで処方してもらえるか
【大阪/梅田】大阪駅前の内科クリニック|西梅田シティクリニックがお届けする健康情報。
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ピルの効果|避妊以外にも期待できる使い方
ピルは「避妊のための薬」というイメージが強いですが、実際には月経に関するさまざまな悩みに対して使われることがあります。
ピルに含まれる女性ホルモンの働きにより、排卵を抑えたり、子宮内膜の増殖を抑えたりすることで、妊娠を防ぐだけでなく、月経痛や経血量、PMSなどの改善につながる場合があります。
| 目的・効果 | 期待できること | 相談したい症状・悩み |
| 避妊 | 排卵を抑え、妊娠を防ぐ効果が期待できます。 | 避妊方法を見直したい、コンドーム以外の避妊方法も検討したい |
| 月経痛の軽減 | 子宮内膜の増殖を抑えることで、月経時の痛みが軽くなる場合があります。 | 生理痛が強い、鎮痛薬を飲んでもつらい |
| 経血量の減少 | 子宮内膜が厚くなりにくくなることで、経血量が少なくなる場合があります。 | 経血量が多い、貧血が気になる |
| PMS・PMDDの症状緩和 | ホルモン変動をゆるやかにし、月経前の不調を和らげる場合があります。 | 月経前のイライラ、気分の落ち込み、眠気、むくみがつらい |
| 月経周期の安定 | 服用スケジュールに沿って月経のタイミングを整えやすくなります。 | 生理不順、月経予定日の調整を相談したい |
| 子宮内膜症・月経困難症の治療 | 子宮内膜の増殖を抑えることで、痛みや症状のコントロールに使われることがあります。 | 月経困難症、子宮内膜症を指摘されたことがある |
| にきび・肌荒れの改善 | ホルモンバランスの影響を受けるにきびが、改善する場合があります。 | 月経前に肌荒れしやすい、ホルモンバランスによるにきびが気になる |
ただし、ピルの効果には個人差があります。症状や体質によって合う薬の種類が異なるため、自己判断で服用を始めるのではなく、婦人科や産婦人科で相談することが大切です。
また、ピルは医師の診察を受けて処方される薬です。現在の体調、喫煙の有無、既往歴、服用中の薬などによっては、使用できない場合もあります。気になる症状がある方は、医師に相談し、自分に合う方法を確認しましょう。
ピルを飲むとどうなる?服用後の体の変化と副作用
ピルを飲み始めると、女性ホルモンの働きによって排卵が抑えられ、月経周期や経血量、月経痛などに変化が出ることがあります。
一方で、服用開始直後は体がホルモン量の変化に慣れるまで、不正出血や吐き気、胸の張りなどが起こる場合があります。多くは数か月で落ち着くことがありますが、症状がつらい場合や長く続く場合は、自己判断で中止せず処方医に相談しましょう。
服用開始後に起こることがある体の変化
| 体の変化 | 内容 | 目安・注意点 |
| 生理が軽くなる・短くなる | 経血量が減り、生理痛が軽くなる場合があります。 | 通常、1〜3周期ほどで変化を感じる方がいます。 |
| 生理周期が安定しやすくなる | 服用スケジュールに沿って、毎月ほぼ同じ時期に出血が起こりやすくなります。 | 月経予定を把握しやすくなる場合があります。 |
| 不正出血が起こることがある | 飲み始めの時期に、少量の出血がみられることがあります。 | ホルモンが安定するまでの反応として、2〜3か月ほどで落ち着くことがあります。 |
| おりものが変化することがある | おりものの量や質感が変わる場合があります。 | 強いにおい・かゆみ・痛みがある場合は、感染症などの確認が必要です。 |
| 胸の張りを感じることがある | ホルモンの影響で、胸の張りや違和感が出る場合があります。 | 飲み始めに出やすい症状の一つです。 |
ピルの主な副作用
| 副作用 | 起こりやすい時期 | 対応の目安 |
| 吐き気 | 服用開始初期 | 通常、1〜3周期ほどで変化を感じる方がいます。 |
| 頭痛 | 服用開始初期〜継続中 | 月経予定を把握しやすくなる場合があります。 |
| むくみ・体重変化 | 服用開始初期 | ホルモンが安定するまでの反応として、2〜3か月ほどで落ち着くことがあります。 |
| 不正出血 | 服用開始から数か月 | 強いにおい・かゆみ・痛みがある場合は、感染症などの確認が必要です。 |
| 気分の変化 | 服用中 | 飲み始めに出やすい症状の一つです。 |
| 血栓症リスク | まれ | 突然の強い頭痛、胸の痛み、息切れ、ふくらはぎの痛み・腫れなどがある場合は、すぐに医療機関へ相談してください。 |
ピルの副作用には個人差があります。軽い不調であっても、生活に支障がある場合や不安が強い場合は、自己判断で服用を中止せず、処方を受けた医師に相談しましょう。
ピルのメリット・デメリット|服用前に知っておきたいこと
ピルには、避妊効果だけでなく、月経痛や経血量、PMSなどの悩みを軽減できる可能性があります。一方で、副作用や飲み忘れへの注意、体質によっては服用できない場合もあります。
服用を検討する際は、メリットだけでなくデメリットも理解したうえで、医師に相談することが大切です。
ピルの主なメリット
| メリット | 内容 |
| 高い避妊効果が期待できる | 正しく服用することで、排卵を抑え、妊娠を防ぐ効果が期待できます。 |
| 月経痛が軽くなる場合がある | 子宮内膜の増殖を抑えることで、生理痛が軽くなることがあります。 |
| 経血量が減る場合がある | 経血量が少なくなることで、貧血や日常生活への負担が軽くなる場合があります。 |
| 月経周期が安定しやすい | 服用スケジュールに沿って出血が起こるため、月経予定を把握しやすくなります。 |
| PMS・PMDDの症状緩和が期待できる | ホルモン変動をゆるやかにすることで、月経前の心身の不調が軽くなる場合があります。 |
| 子宮内膜症や月経困難症の治療に使われることがある | 医師の判断により、月経に関する疾患の治療目的で処方されることがあります。 |
ピルの主なデメリット・注意点
| デメリット・注意点 | 内容 |
| 毎日決まった時間に服用する必要がある | 飲み忘れると効果が下がる場合があるため、継続して服用できる工夫が必要です。 |
| 副作用が出る場合がある | 吐き気・頭痛・むくみ・不正出血・胸の張りなどが起こることがあります。 |
| 血栓症のリスクがある | まれですが、血栓症のリスクがあります。強い頭痛・胸の痛み・息切れ・足の痛みや腫れなどがある場合は、すぐに医療機関へ相談しましょう。 |
| 体質や持病によって服用できない場合がある | 喫煙習慣、年齢、既往歴、持病、服用中の薬によっては使用できない場合があります。 |
| 定期的な受診が必要になる | 安全に服用を続けるため、医師の診察や必要に応じた検査を受けることが大切です。 |
| 費用がかかる | 目的や薬の種類によって、保険適用になる場合と自費になる場合があります。費用は医療機関で確認しましょう。 |
ピルは、月経に関する悩みを軽くできる可能性がある一方で、すべての方に合う薬ではありません。メリットとデメリットを比較し、自分の体調や目的に合っているかを医師と相談しましょう。
ピルの成分とホルモンの仕組み|なぜ避妊や月経トラブルに効果がある?
ピルには、主にエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲスチン(黄体ホルモン)という女性ホルモンに似た成分が含まれています。
これらの成分が体内のホルモンバランスに働きかけることで、排卵を抑えたり、子宮内膜の増殖を抑えたりします。その結果、避妊効果だけでなく、月経痛や経血量、PMSなどの症状を軽くする目的で使われることがあります。
| 成分 | 役割 | 関係する効果 |
| エストロゲン(卵胞ホルモン) | 女性ホルモンの一種で、子宮内膜や月経周期に関わります。 | ホルモンバランスを安定させ、月経周期の調整に関わります。 |
| プロゲスチン(黄体ホルモン) | 黄体ホルモンに似た働きをする成分で、排卵や子宮内膜に影響します。 | 排卵を抑えたり、子宮内膜の増殖を抑えたりすることで、避妊や月経痛の軽減に関わります。 |
ピルが避妊効果を発揮する仕組み
ピルは、女性ホルモンに似た成分を体内に一定量保つことで、脳が「排卵の準備を進める必要がない」と判断しやすい状態を作ります。
その結果、卵巣から卵子が排出される排卵が抑えられ、妊娠しにくい状態になります。
また、ピルには子宮内膜を厚くしにくくする働きや、子宮の入口にある頸管粘液を変化させる働きもあります。これにより、受精卵が着床しにくい状態や、精子が子宮内に入りにくい状態を作るとされています。
ピルが月経痛や経血量に関わる仕組み
ピルを服用すると、子宮内膜が厚くなりにくくなります。月経時に剥がれ落ちる子宮内膜の量が少なくなることで、経血量が減ったり、月経痛が軽くなったりする場合があります。
また、ホルモンの変動がゆるやかになることで、月経前の不調や生理周期の乱れが改善する方もいます。
ただし、ピルの効果や副作用の出方には個人差があります。薬の種類によって含まれるホルモン量や成分も異なるため、自分に合うピルを選ぶには医師への相談が必要です
ピルにはどんな種類がある?
ピルには使用目的やホルモン含有量の違いがあるもの、内服周期の違うもの、1シート内でのホルモン配合量が違うものなど、さまざまな種類があります。
ピルの種類によって特徴や服用方法が異なるため、生活スタイルや目的に合うものを医師と相談して選びましょう。
使用目的・エストロゲン含有量の違い
【低用量ピル】
一般的にピルと言ったらコレ。
避妊や月経困難症、PMSの改善に効果がある。
大人ニキビや多毛症に効果があるものや、保険適用されるものもある。
【中用量ピル】
月経移動や月経のリセットを目的に使用されることが多い。
もちろん、避妊効果や月経困難症等の改善効果もある。
低用量ピルよりエストロゲン含有量が多いため、副作用が起こりやすい。
【アフターピル】
性交後から避妊が可能な薬。
避妊を行えなかったり失敗した場合に服用する緊急避妊薬。
性交から服用するまでの期間が短いほど避妊率が高まる。
内服周期の違い
【21錠タイプ】
1シート21錠で構成。
21錠すべてがホルモンの成分を含む実薬。
21錠服用後、7日間の休薬期間が必要。
【28錠タイプ】
1シート28錠で構成。
21錠の実薬と7錠の偽薬で構成されているため、休薬期間が飲み忘れの心配がない。
【フレックスタイプ(ヤーズフレックス)】
1シート28錠で構成。すべて実薬。
21日から最長120日、月経期間を空けることができる。
服用後は4日間の休薬期間が必要。
月経回数を減らすことが可能。
【連続服用タイプ(ジェミーナ)】
すべて実薬の28錠タイプを2シート、21錠タイプを1シート、計77日間連続して服用し、
3シート服用後に7日間休薬する。
こちらも月経回数を減らすことが可能。
※連続服用が可能なフレックスタイプと連続服用タイプは超低用量ピルと呼ばれる、低用量ピルよりエストロゲン含有量が少ないタイプの薬となります。
1相性と段階型
ピルの中には、ホルモン配合量が異なる2~3種類の錠剤を段階的に服用するよう構成されているものがあります。
それぞれ違いや異なる特徴がありますが、生理痛の軽減・PMSの改善・避妊効果に対してはどちらも同等の効果が期待できます。
【1相性ピル】
実薬のホルモン配合量がすべて同じ。
ホルモン配合量が一定のため、体調の変化が起こりにくい。
ニキビや肌荒れに効果が高いと言われている。
【3相性ピル】
ホルモン配合量が違う3種類の薬で構成。
体内で起こっているホルモン分泌量の変化に合わせて、ホルモン配合量を3段階に変化させている。
より自然な状態に近づけているため不正出血が起こりにくい。
ピルの服用が適さない方

ピルは多くの方に使用されている薬ですが、体質や持病によっては服用が適さない場合があります。
以下のような場合には、専門医に相談して目的に合った適切な方法を選ぶと良いでしょう。
- 妊娠している方
- 高血圧や血栓のリスクがある方
- 基礎疾患のある方
- 50歳以上または閉経している方
- 喫煙している方
- 前兆のある偏頭痛をお持ちの方
重要なのは、自分自身の状態や医師としっかり相談して、ピル服用の適否を判断することです。
ピルに関するよくある質問
ピルは市販で買えますか?
低用量ピルは、医師の診察を受けて処方される薬です。ドラッグストアなどで自己判断で購入して服用するものではありません。
ピルは体質・年齢・喫煙の有無・持病・服用中の薬などによって、使用できない場合があります。服用を希望する場合は、婦人科や産婦人科で相談しましょう。
ピルは何のために飲む薬ですか?
ピルは、避妊だけでなく、月経痛・経血量の多さ・PMS・月経不順・子宮内膜症などの治療や症状コントロールを目的に使われることがあります。
どの目的で使用するかによって、薬の種類や保険適用の有無が変わる場合があります。自分の症状に合う薬を選ぶためにも、医師に相談することが大切です。
ピルを飲むとすぐに効果がありますか?
ピルの効果の出方は、服用目的や飲み始める時期によって異なります。
避妊目的の場合は、服用開始日や飲み忘れの有無によって効果が変わるため、処方時に医師や薬剤師の説明を確認しましょう。月経痛やPMSなどの改善を目的とする場合は、数周期かけて変化を感じる方もいます。
ピルの副作用が出たらどうすればいいですか?
吐き気・頭痛・むくみ・不正出血などは、飲み始めに見られることがあります。症状が軽い場合は経過を見ることもありますが、つらい場合や長く続く場合は、自己判断で中止せず処方医に相談しましょう。
突然の強い頭痛、胸の痛み、息切れ、ふくらはぎの痛みや腫れなどがある場合は、血栓症の可能性もあるため、すぐに医療機関へ相談してください。
ピルを飲み忘れたらどうすればいいですか?
飲み忘れた場合の対応は、飲み忘れた錠数や時間、服用しているピルの種類によって異なります。
自己判断でまとめて飲んだり、中止したりせず、処方時にもらった説明書を確認し、不安な場合は処方を受けた医療機関へ相談しましょう。
ピルで性感染症は予防できますか?
ピルは避妊や月経トラブルの改善に使われる薬ですが、性感染症を予防するものではありません。
性感染症の予防には、コンドームの使用が大切です。感染が心配な場合や症状がある場合は、婦人科や性感染症検査を行う医療機関へ相談しましょう。
ピルは保険適用で処方してもらえますか?
ピルは、服用目的や医師の診断によって保険適用になる場合と自費になる場合があります。
一般的に、月経困難症や子宮内膜症などの治療目的で医師が必要と判断した場合は、保険適用になることがあります。一方で、避妊や美容目的の場合は自費診療になることがあります。費用や適用条件は、受診する医療機関で確認しましょう。
大阪でピルの処方を受けるなら?
保険診療も可能な西梅田シティクリニックへ
ピルを処方してもらうには、信頼できる医療機関を探すことが重要です。
当クリニックでは保険診療も可能なため、費用面でも安心です。
ただし、問診・診察・検査の結果で医師が治療目的に低用量ピルの投与が適切と判断した場合のみ保険適用のピルとして処方されます。
一般的に、月経困難症、子宮内膜症と判断された場合は保険適用となります。
避妊や肌荒れ、PMS改善を目的とした処方は保険が適用されませんので注意が必要です。
ピルを服用することは、避妊や生理痛の軽減など、女性の日常生活に多くのメリットをもたらします。
しかし、自身の身体に合ったピルを選ぶことや、副作用についても十分に理解した上での服用が重要です。
ピルを始めてみたい方や、現在ピルについて不安を抱えている方は、ぜひ西梅田シティクリニックへご相談ください。
専門の医師が丁寧なカウンセリングを行い、最適なピルの選択と服用方法をご案内いたします。
目的や体質に合ったピルを安心して相談できるよう、医師が丁寧にサポートいたします。
◆ 婦人科 : https://nishiumeda.city-clinic.jp/gynecology/
◆ アクセス : nishiumeda.city-clinic.jp/about/guidelines/
参考文献
- ピルを飲めない人・飲んではいけない人 All About


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