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寝る前に食べていいもの・NGなものは?夜遅い食事の正しい摂り方を解説

2023.11.08

夕食時間は早いに越したことはありませんが、お仕事の都合やお出かけで遅くなる方が多いと思います。
夕食時間が遅くなると太りやすくなり、睡眠の質にも影響します。
この記事では夕食時間が遅くなった時の食事の工夫についてお話しします。

【この記事でわかること】

・寝る前に食べていいもの

・NGなものの具体的なリスト

・食事は就寝何時間前までに済ませるべきか(1時間前・2時間前・3時間前の違い)

・夜遅く食べてしまったときの翌日の対処法

・夜10時(22時)以降の食事が体に与える影響とBMAL1の仕組み

1.夜食とは

夜食とは、就寝前2〜3時間以内に食べる食事や間食のことを指し、一般的には夜21時〜翌3時頃の飲食を含みます。夕食は18〜20時頃にとる主食中心の食事、夜食は夕食後に小腹を満たす補食、深夜食はさらに遅い時間帯の食事と考えると分かりやすいでしょう。夜食をとる場合は、胃腸への負担や睡眠への影響を考え、200〜300kcal以内を目安に軽めに抑えるのがおすすめです。なお、残業などで夕食自体が遅くなる「夜遅い夕食」と、夕食後に追加で食べる「夜食」は別物として考える必要があります。

2.夜遅い食事が与える影響

夜遅い時間に食事をとると、食事からとったエネルギーが消費されにくいので、余分なエネルギーは体脂肪として蓄積されやすくなります。

最近の遺伝子レベルの研究からも夜遅く食べると太りやすいことが実証されています。
また、翌朝食欲がなくて朝食が食べられない原因にもなり、生活リズムも乱れやすくなります。

夕食の時間が遅いと眠る時間も遅くなってしまいます。

きちんと睡眠時間をとらないと、心身の疲れが抜けません。
できるだけ、早めの夕食と十分な睡眠を確保できるよう、規則正しい生活リズムを心がけましょう。

寝る前に食べていいもの・食べてはいけないもの【医師監修】

H3「食べていいもの(消化が良く低カロリーなもの)

食品推奨理由
ヨーグルト(無糖)消化が良く、睡眠の質を高めるトリプトファンを含む
バナナ低脂肪かつ糖質が穏やかに吸収され、空腹感を落ち着かせる
豆腐(温やっこ)高タンパク・低脂肪で消化への負担が少ない
おかゆ・雑炊消化時間が短く、胃腸への負担が最小限
温野菜スープ低カロリーで体を温め、副交感神経を促しリラックス効果
ゆで卵・温泉卵良質なタンパク質で腹もちが良く、脂質が控えめ
豆乳(無調整)トリプトファン含有で睡眠の質向上に役立つ

食べてはいけないもの(消化に時間がかかるもの)

避けたい食品NGの理由
ラーメン・丼もの高糖質・高脂肪で消化に4〜5時間以上かかり、睡眠の質を著しく下げる
揚げ物全般脂質が多く消化が遅い。BMAL1活性化時間帯と重なると脂肪蓄積リスクが高まる
アイスクリーム・冷たい食品高体温を下げ胃腸機能を低下させるため、消化に余分な負荷がかかる
アルコール一時的に眠気を促すが深い睡眠を妨げ、中途覚醒を招く
カフェイン(コーヒー・緑茶)摂取後3〜5時間は覚醒作用が持続するため夕方以降は控えるのが無難

3. 夕食が遅くても太らないコツ

定期的に健康診断を受け、血糖値・中性脂肪・BMIを確認することをおすすめします。

寝る前3時間以上あける

夜の食事が眠る時刻に近過ぎると、体内の温度が下がりにくく眠りが浅くなります。
食物を消化するには数時間かかるので、夕食は眠る3時間以上前に食べるのが理想です。
眠る直前に夜食を取ると、眠っている間も消化器系が活発に働き続ける状態になります。
特にタンパク質や脂肪を多く含む食物は消化が遅く、胃腸にも負担がかかります。

夕食が遅いと夜遅くまで起きて、つい食べてしまいます。
そうなると、翌朝は起きるのが遅くなり、朝食を食べる時間がなくなります。
朝食を食べないと、それを補うため夕食の量が増えます。
こうした悪循環に注意しましょう。

就寝3時間前・2時間前・1時間前:食事タイミング別の影響一覧

タイミング体への影響おすすめの食事量・内容GSCデータ(参考)
就寝3時間以上前消化がほぼ完了。睡眠の質への影響は最小限通常量。栄養バランスを意識した食事が可能「寝る3時間前 食事」:89回・8.99%・1.35位
就寝2時間前やや消化が残る。睡眠が浅くなる可能性あり通常の7割程度。脂質の多いものは避ける「寝る2時間前 食事 太る」:356回・2.81%・1.17位
就寝1時間前消化中に入眠。胃腸に負担・睡眠が浅くなりやすい消化の良いもの(ヨーグルト・バナナ)に限定し少量「寝る前 食事 1時間前」:416回・1.68%・5.01位
就寝直前(30分以内)胃腸が睡眠中ずっと活動。逆流性食道炎リスクも基本的に避ける。どうしても空腹なら白湯・ホットミルクのみ「寝る30分前に食事」:55回・3.64%・3.75位

「BMAL1(ビーマルワン)」とは

「BMAL1」は、余ったエネルギーを脂肪として体に蓄えようとするタンパク質ですが、いつもめいっぱい働いている訳ではありません。
実は活発になる時間は決まっていて、一番活動的なのは22時~深夜の2時だと言われています。
「夜食べると太る」と言われる大きな原因の1つです。

BMAL1は22時から深夜の2時の時間帯で活動のピークを迎えた後は徐々に活動が緩やかになり、昼の3時に一番活動が静かになります。
その値は、ピーク時に比べて1/20になるとも言われています。
甘いものや脂っこいものなど、「どうしても食べたい!」というものはこのタイミングで摂取すると最も体脂肪になりにくいということになります。

22時以降の食事は特に注意が必要です。BMAL1が活発になる22時〜深夜2時の間に食べると、同じカロリーでも昼間の食事に比べて体脂肪として蓄積されやすくなります。

22時以降に食べる時の三つの注意点

1.食事量を通常の半分以下に抑える

2.糖質・脂質を極力少なくし、消化に良いものを選ぶ

3.食後すぐに横にならず、少なくとも15〜20分は起きておく

夜の糖質、脂質は控えめに

糖質や脂質は脂肪に変わりやすい栄養素です。
夜は活動量が少ないため、脂肪として体内に蓄積されてしまいます。
また消化吸収にも時間がかかるため、胃腸にも負担をかけてしまいます。
夜食にはできるだけ糖質や脂質の少ないものを選びましょう。

ただし、糖質や脂質は適量であれば、身体のパフォーマンスを高めてくれます。
ブドウ糖は脳にとって重要なエネルギー源で、集中力アップには欠かせません。
仕事や勉強の効率を高めたいときは、適度な量で食べるのも良いでしょう。

間食を取り入れる(夕方に主食を取り入れる)

残業などで、事前に帰りが遅くなることが予想される場合は、18時くらいに補食をとっておくとよいでしょう。
間食としておすすめなのはヨーグルトや果物で、カルシウムや、ビタミン・ミネラルなども一緒に補給できるからです。

また、小さいおにぎりやカップスープなどを活用して早めに軽く主食をとっておくと、消化の時間が確保できるため、遅い時間に主食をとるよりも脂肪が蓄積されにくくなります。

よく噛む

食事をよく噛んで食べることによって、脳は少量でも満腹感を感じやすくなり、食欲が抑えられます。
食事のときは、「一口30回噛む」ように心がけましょう。

さらに、よく噛むと唾液がたくさん出ます。
この唾液は、口の中を清潔に保ち、むし歯や歯周病の予防になります。
また、唾液が多いと消化を助けてくれるので、栄養の吸収もよくなりますよ。

夕食が遅いと血糖値が高くなる

アメリカとスペインの研究グループは「夕食を夜遅い時間に食べると血糖値が上昇しやすい」という研究結果を発表しました。

過去の研究から、睡眠不足などによってメラトニンの分泌が乱れている人は、体内時計が狂いやすくなることがわかっています。
そして、体内時計の乱れと2型糖尿病が関係しているという研究もありました。

それらの結果を受けて、研究グループは血糖値の変化とメラトニンの関係を調査しました。
スペイン人845人を対象として、夕食の時間を遅くした場合と早くした場合の血糖値を調べました。

ちなみに、メラトニンとは睡眠をつかさどるホルモンで、人間の体内時計をコントロールする働きがあります。
このホルモンは夜間に多く分泌されると言われているため、メラトニンの量の変化も同時に調査しました。

その結果、夜遅い時間帯ではメラトニンが平均3.5倍増えていることがわかりました。
そして夕食の時間を遅くすると、インスリンの分泌量が減って血糖値が上がりやすくなったそうです。

つまり、夜遅い時間に食事することで血糖値が上がりやすくなり、糖尿病のリスクを高めることがわかりました。

この結果を受けて専門家は「就寝の2~3時間前までに食事を済ませることをすすめます」と述べています。
就寝前には食べ物を口にしない方が良いそうです。

血糖値・糖尿病が気になる方は、当院の糖尿病内科にご相談ください

4.夜遅い食事の際は食べ方で工夫をしよう

夜遅くの食事は、食べたものがエネルギーとして消費されず太りやすい体を作ってしまいます。

また、栄養を消化、吸収してくれる役割をもつ胃腸が健康でないと、せっかく栄養たっぷりの食事をとってもうまく吸収してくれません。

しかし規則正しい食事が大切だとわかっていても、残業や仕事の都合で、どうしても理想通りにはいかないこともありますよね。

  • 主食は夕方に、帰宅後はカロリー控えめの食事を少量とる
  • 消化によいお粥やヘルシーで満足感のあるスープを取り入れる
  • 帰宅後先に食事をとり、就寝までの時間を空ける

このようなひと工夫で、体を健康に保ち日々を楽しく過ごすことができます。

夜遅く食べてしまったときの対処法【翌日リセット術】

  1. 食後10〜15分は横にならず軽く動く
    逆流性食道炎の予防と軽い血糖値上昇の抑制になります。室内を歩いたり軽いストレッチで十分です。
  2. 翌朝は軽めの朝食にする
    胃腸をリセットする意味でも、翌朝は消化の良いもの(おかゆ・フルーツ・ヨーグルトなど)を選びましょう。ただし朝食は抜かないこと。
  3. 翌日の昼食前後に軽い運動を取り入れる
    エレベーターの代わりに階段を使う・1駅分歩くなど、意識的に消費カロリーを増やして前日分を相殺します。
  4. 翌日の夕食を少し早い時間にする
    体内時計のリズムを早めに戻すことで、1日ズレた生活リズムを正常化します。
  5. 翌日は水分を多めに意識して摂る
    夜遅い食事は塩分・糖分過多になりがちです。水分(白湯・水)を意識的に補給し、代謝を促しましょう。

よくある質問(FAQ)

 食事は寝る何時間前までに済ませればよいですか?

就寝3時間前までに済ませることが理想です。食べ物の消化には一般的な食材で2~3時間、脂肪が多いものは4~5時間かかります。やむを得ず2時間前・1時間前になる場合は、食事量と食材の選び方を工夫することで影響を最小限にできます。
(→就寝時間別の詳しい対応策は「就寝3時間前・2時間前・1時間前の違い」をご参照ください)

寝る前に食べていいものは何ですか?NGなものは?

寝る前に食べていいものの目安は「消化が良く・低カロリー・低脂肪」の3点です。
おすすめはヨーグルト・バナナ・豆腐・おかゆ・温野菜スープなど。
一方、ラーメン・揚げ物・アイス・アルコールは消化に時間がかかるため避けましょう。
(→具体的な食品リストは「寝る前に食べていいもの・NGなもの」をご参照ください)

夜遅く食べると太るのはなぜですか?

主な理由は3つです。

①22時~深夜2時にBMAL1(脂肪蓄積を促すタンパク質)が活発になること

②夜は活動量が少なくエネルギーが消費されにくいこと
③夜遅い食事はインスリン分泌が減り血糖値が上がりやすくなること

です。同じカロリーでも食べる時間帯によって太りやすさが変わります。

夜遅く食べてしまったとき、どう対処すればよいですか?

食べてしまった当日は、食後15分ほど軽く体を動かしてから就寝しましょう。
翌日は朝食を軽めにし(抜かないこと)、昼食前後に少し多めに体を動かすことでバランスを取り戻すことができます。1日単位でリセットする意識が大切です。
(→詳しい翌日リセット法は「夜遅く食べてしまったときの対処法」をご参照ください)

夜食とは何時頃に食べるものですか?

夜食とは、一般的に夜21時以降~翌3時頃の間に食べる軽食・間食のことを指します。
夕食(18~20時頃に食べる主食)とは異なり、就寝前に補食的に食べるものです。
200~300kcal以内を目安にし、消化の良い食品を選ぶことが推奨されます。

 夜ご飯を食べないで寝るのはよいことですか?

一概によいとは言えません。空腹状態では脳がアドレナリンを分泌し、緊張状態が続くためかえって寝つきが悪くなることがあります。夜遅くなった場合も「まったく食べない」ではなく、「消化の良いものを少量食べる」のが睡眠の質と栄養バランスの両面で望ましい対応です。

 残業で帰りが遅い日の夕食はどうすればよいですか?

農林水産省も推奨する「分食(ぶんしょく)」がおすすめです。
夕方18時頃におにぎりや小さなサンドイッチなどの主食を先に食べておき、帰宅後は野菜・タンパク質を中心に軽めにすます方法です。
帰宅後の夕食を「主食を含む完全な食事」にしないことがポイントです。

夜遅い食事は血糖値や糖尿病リスクに影響しますか?

影響します。スペイン/845人を対象とした研究では、夕食を遅い時間に食べるとインスリンの分泌量が減り血糖値が上昇しやすくなることが確認されています。
これが繰り返されると2型糖尿病のリスクを高める可能性があります。
血糖値や糖尿病が気になる方は、当院の糖尿病内科にご相談ください。

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