性感染症
性感染症はこんな病気
主に性行為により感染する病気のことをいい、STD(Sexually Transmitted Diseases)とも呼ばれます。
世界では毎日100万件以上の性感染症が発生していますが、ほとんどの性感染症は感染初期に症状がないため、他人に感染させやすいです。
性感染症に感染すると性行為や生殖器に悪影響を及ぼすほか、不妊やガンのリスクも高めます。
性感染症は自然治癒することはないので正しく治療することが大切です。
それぞれの症状によって検査方法は異なります。
血液検査や尿検査、のどの検査などがあり、痛みを伴うことはほとんどありませんので違和感を感じたり不安を感じる方はなるべく早く検査を受けましょう。
また、パートナーの方と一緒に受けることをおすすめします。
性感染症が自然治癒することは基本的にありません。
症状はおさまったりすることはありますが、体内の病原菌は残ったままになります。
抗ウイルス剤や抗生物質の服用で治る病気がほとんどです。
放置すると深刻化する場合もあるので早期に医療機関を受診しましょう。
性感染症の症状
・クラミジア
男性ー尿道にかゆみや痛みを感じる、尿道から膿が出る、睾丸が腫れている、のどの痛みや発熱がある
女性ーおりものが多くなった、下腹部に痛みを伴う。のどの痛みや発熱がある
・淋病
男性ー尿道にかゆみや痛みを感じる、尿道から膿が出る、睾丸が腫れている、のどの痛みや発熱がある
女性ーおりものが多くなった、下腹部に痛みを伴う、排尿時に痛みを感じる、のどの痛みや発熱がある
・梅毒
男性ー唇、性器、肛門に腫れやしこりがある、太ももの付け根が腫れている
女性ー唇、性器、肛門に腫れやしこりがある、太ももの付け根が腫れている
・性器ヘルペス
男性ー唇、性器、肛門に腫れやしこりがある、性器あたりに小さな水疱ができかゆみや痛みを感じる
女性ー性器あたりにかゆみや痛みを感じる、排尿時に痛みを感じる、太ももの付け根が腫れている
・AIDS/HIV
男性ー発熱、下痢、のどの痛み、リンパ節の腫れ、倦怠感を1カ月以上感じている
女性ー唇、性器、肛門に腫れやしこりがある、太ももの付け根が腫れている
・トリコモナス
男性ー尿道にかゆみや痛みを感じる、尿道から膿が出る
女性ー性器あたりにかゆみや痛みを感じる、黄緑色の泡状で悪臭がするおりものがでる
性感染症の原因
性感染症に感染している人と性行為をすることにより、口や粘膜に病原菌が接触することで感染します。
逆に病原菌は人間を離れて単独では生き延びることができないので、同じものに触れたり同じ湯船に浸かったからといって感染はしません。
原因となる細菌、ウイルス、寄生虫は30種類以上にのぼります。
代表的なものとして細菌性にはクラミジア感染症・淋病・梅毒、ウイルス性には性器ヘルペス・AIDS、寄生虫にはトリコモナス症などがあります。
早期発見のポイント
性感染症の早期発見は、治療や重症化の予防にとても重要です。
以下のポイントに注意しましょう。
– 定期的な検査や健康診断の受診を心掛ける
– 異常な症状や体の変化に敏感になり、早めに医師に相談する
– 同性愛者や新しい性パートナーとの関係がある場合は、特に検査の頻度を高める
– 安定的なパートナーシップを築き、情報交換や信頼関係を構築する
予防の基礎知識
予防策として、オーラルセックスを含む性行為をする際はコンドームを使用することが重要になります。
性感染症の予防のみならず、望まない妊娠も防ぐことができます。
また、不特定多数の人と性行為をすると感染リスクも上がるため、特定の相手とのみ性行為を行うこともリスク軽減に繋がります。
子宮頸がんや前立腺がんの原因になるHPVワクチンを打つことでヒトパピローマウイルスに感染するリスクを抑えることができます。
初期症状がない場合や症状の現れ方は人により異なります。
感染が疑われる人との性行為の後や少しでも気になる症状がある方は放置せず一度診察してもらいましょう。