扁桃炎
扁桃炎(へんとうえん)とは、細菌やウイルスに感染して、喉の奥にある“扁桃”に炎症が起きる病気のことです。扁桃炎は、子どもから大人まであらゆる年代で発症することがあります。口蓋扁桃と呼ばれるこの部位は、ウイルスや細菌に抵抗する役割を果たしており、炎症を起こすことでさまざまな症状が現れます。
扁桃炎とは
扁桃は、鼻や口から体内に細菌が侵入することを防ぐリンパ組織です。口蓋垂(いわゆる“のどちんこ”)の両脇、左右の舌の付け根あたりにある口蓋扁桃は、6〜7歳で大きさが最大になりますが、その後は徐々に小さくなり、大人ではほとんど分からなくなります。扁桃炎とは、ここでウイルスや細菌が原因となって炎症を起こし、さまざまな症状を引き起こす病気です。
扁桃炎の症状
扁桃炎の症状には、発熱や全身倦怠感など、風邪の諸症状に伴うものがあります。また、喉の痛みや物を飲み込むときに痛みを感じるようになることも特徴です。子どもから大人まで幅広い年代で発症するため、症状の程度や出現頻度は個人差があります。
扁桃炎の原因
扁桃炎の主な原因は、ウイルスや細菌の感染です。一般的には、風邪やインフルエンザのウイルス、連鎖球菌などが挙げられます。感染源は、空気中の飛沫や接触感染が主なルートです。また、風邪や体力の低下、ストレスなどが免疫力を低下させ、感染のリスクを高める要因となります。
早期発見のポイント
扁桃炎の早期発見には、以下のポイントがあります。
- 目立った風邪症状がある場合、喉の痛みや不快感が続く場合には、早めに医師の診察を受けましょう。
- 小児の場合、食欲不振やイライラがみられることもあるので、子どもの様子を注意深く観察しましょう。
早期の診断と適切な治療は、合併症のリスクを減らすために重要です。
予防の基礎知識
扁桃炎の予防には以下のポイントがあります。
- 基本的な手洗いや咳エチケットの徹底を心がけましょう。
- 充分な休息やバランスの取れた食事を摂ることで、免疫力を高めましょう。
- 風邪や体力の低下時には、無理な負荷やストレスを避けることが大切です。
また、定期的な歯磨きや口腔ケアも重要です。口の中の清潔さを保つことで、扁桃炎の発症リスクを低減させることができます。
扁桃炎は、細菌やウイルスに感染して扁桃に炎症が起きる病気です。子どもから大人まで発症する可能性があり、症状は発熱や喉の痛みなどが主な特徴です。早期発見と適切な治療が重要であり、予防には基本的な衛生管理や免疫力の向上が求められます。定期的な口腔ケアも忘れずに行いましょう。扁桃炎について理解し、予防策を実践することで、健康を維持するお手伝いができます。