胸痛
胸痛とは
胸痛とは、胸が痛む症状を指します。
さまざまな病気が原因で発症し、主に以下のような痛みが出る可能性があります。
- 前胸部や背中を裂くような痛み
- 胸が焼けつくような痛み
- 石をのせられたような圧迫感を伴う痛み
- 胸が締めつけられるような痛み
- めまい・吐き気・嘔吐・失神・冷や汗・呼吸困難・意識低下などを伴う痛み
放置すると命にかかわる重篤な病気に発展する可能性があるため、迅速に対処する必要があります。
胸痛の原因
胸痛の原因はさまざまです。
主に以下の病気が原因で生じる可能性があります。
心筋梗塞
心臓に血液を運ぶ冠動脈が詰まり、栄養不足となって心筋が壊死する病気です。
めまい・息切れ・動悸・不安感などが生じ、強い胸の痛みが15分以上続く可能性があります。
帯状疱疹
水痘や帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる感染症です。
水痘(水ぼうそう)にかかったことがある人が、ストレスや加齢、過労などが原因で抵抗力が下がった時に発症しやすくなります。
皮膚に、赤みや帯状の小さな水痘が多くでき、胸にピリピリという痛みが生じる可能性があります。
肺塞栓症(エコノミークラス症候群)
長時間座ったままの状態が続くことで足の血液循環が悪くなり、肺動脈に血栓が詰まる病気です。
息苦しさや、呼吸をする時に胸に鋭い痛みが生じる可能性があります。
肋間神経痛
変形性脊椎症や椎間板ヘルニア、脊椎腫瘍など、脊椎に原因があることで起こる神経痛です。
身体を動かす際に胸に痛みが強く生じ、電気が走るようなチクチクとした痛みを感じる場合があります。
大動脈解離
大動脈の壁の3層が一部剥がれ、そこに血液が流れ込み、血管壁が裂けていく病気です。
背中の痛みや、突発的に鋭い痛みが胸に生じる可能性があります。
パニック障害
不安に対するコントロールができなくなり、めまいや動悸、息切れなどが起きる心の病気です。
胃食道逆流性
胃酸がのどに逆流することで粘膜が炎症する病気です。咳が続いたり、胸やけや胸の痛みが生じる可能性があります。
胸痛の治療方法と予防方法
胸痛の治療時には、特定された疾患・症状を治療することが優先され、疾患・症状が改善するまでは痛み止めなどで胸痛を抑える必要があります。
胸の痛みを放置すると、命にかかわる重篤な病気に発展しかねません。そのため、今まで経験したことがないような痛みや違和感がある場合は、遠慮せずに医療機関を受診しましょう。
診察を受ける際は、いつどんなタイミングでどのような痛みを感じたかをなるべく細かく医師に伝えてください。そうすることで、より正確な検査・診断ができるようになります。