花粉症
花粉症はこんな病気
主な症状は次の通りになります。
- 鼻づまり
- 鼻水
- くしゃみ
- 目のかゆみ
- 涙が出る
- 目が充血する
症状のほとんどは、鼻や目に現れます。一方で全身に症状が出る場合があり、全身にだるさを感じたり、イライラしたりなどの症状が現れる場合もあるでしょう。
花粉が鼻や目から入ると、身体が花粉を異物と判断し、抗体が作られます。抗体は花粉が蓄積するにつれ、より強固になります。そして一定の基準に達すると、花粉が体内に入るたびにアレルギー反応が起き、鼻づまりや鼻水、くしゃみなどの症状が出るのです。
花粉症は、症状が風邪と似ているため、間違えられやすいのが特徴です。
風邪の場合、症状が1週間程度で治まります。一方で、花粉症の場合は、花粉が飛び続ける限り症状が継続しやすいです。
花粉症の要因としては、植物の花粉が体内に入り込むことで起こります。
花粉症の原因となる、具体的な植物の例は以下の通りです。
- カナムグラ
花粉の飛散時期は8月〜10月。主に関東地方に多く分布している。 - ヨモギ
花粉の飛散時期は9月〜10月。日本全域に分布している。 - シラカンバ
花粉の飛散時期は3月〜6月。主に北海道に多く分布している。 - ハンノキ
花粉の飛散時期は1月〜4月。日本全域の湿地に分布している。 - ヒノキ
花粉の飛散時期は3月〜4月。九州・四国地方に多く存在する。アレルギー物質がスギ花粉に似ている。 - スギ
花粉の飛散時期は2月〜4月。九州・四国・本州に多く存在する。花粉症の原因となる可能性が最も高い植物。
治療法
花粉症の治療法には、主に3つの方法があります。
治療法1:薬物療法
軽微の鼻づまりや鼻水、くしゃみなどの症状であれば、症状が和らぐでしょう。
一方で重症になると薬だけでは効かなくなる可能性があります。
薬で症状を抑えたい方は、花粉時期になる前や、症状が軽微な状態のうちに服用しておくといいでしょう。
治療法2:免疫療法
根源治療として注目されており、花粉症の完治が期待できる方法になります。
治療期間は2年〜3年程度かかりますが、花粉症が改善する唯一の方法であり、主に重症患者に利用されています。
治療法3:レーザー手術
鼻づまりがひどい方や薬物療法で効果が得られない方に適した治療法になります。
鼻の粘膜に麻酔をかけた状態でレーザーをあて、粘膜を焼くことでアレルギー反応が抑えられます。
早期発見のポイント
花粉症にいち早く気づくためには、花粉症の症状を把握しておくことが重要です。
花粉症の主な症状
- 鼻づまり
- 鼻水
- くしゃみ
- 目のかゆみ
- 涙が出る
- 目が充血する
花粉症の重症度について
花粉症の重症度は、日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会が定めた「鼻アレルギー診療ガイドライン2020年版」にて定義付けられています。
ガイドラインでは、次の3つの内容をもとに、重症度を判定します。
- 口呼吸の回数
- 鼻をかむ回数
- くしゃみの回数
上記の要素と「鼻閉があるか」や「口呼吸があるか」を照らし合わせ、花粉症の重症度を判定するのです。自身が花粉症か否かを判定する上でも有用な指標になります。気になる方は活用してみてください。
参考:日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会「鼻アレルギー診療ガイドライン2020年版」
花粉症は、症状が風邪と似ており、間違えられやすいため注意が必要です。風邪の場合、症状が1週間程度で治まります。一方で、花粉症の場合は、花粉が飛び続ける限り症状が継続しやすいです。市販の薬などを服用しても症状が悪化する場合は、すみやかに医療機関を受診してください。
予防の基礎知識
花粉症の症状を悪化させないための基礎知識として、次の対策を知っておくといいでしょう。花粉症を予防したい人はぜひ実践してみてください。
花粉を避ける
花粉は、主に目や鼻から体内に侵入します。そのため、外出時にはマスクやメガネをつけると効果的です。また帰宅する直前は、洋服に付着した花粉を必ず落として帰宅するといいでしょう。
手洗いやうがいを徹底する
外から帰宅後、手洗いやうがいをすることで、手や喉に付着した花粉が除去できます。またシャワーを浴びるのもより効果的でしょう。
家の中に花粉を寄せつけないようにする
花粉が飛び交う時期には、極力窓を開けないようにしましょう。また、こまめに掃除をしておくと安心です。さらに空気清浄機を設置し、花粉を排除する対策をとるといいでしょう。
花粉情報を定期的に収集しておく
花粉は日によって飛散する量が異なります。大量に花粉が飛び交う日もあれば、少量程度しか飛散しない日もあるのです。新聞やニュースをチェックし、花粉が大量に飛び交う日に外出するのを控えるといいでしょう。
[関連する病気]
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