貧血
貧血はこんな病気
貧血は、赤血球の中に含まれるヘモグロビンが少なくなることで、めまいや立ちくらみなどが起こる病気のことです。
貧血の主な症状は次の通りです。
- めまい
- 立ちくらみ
- 動悸
- 倦怠感
- 耳鳴り
- 口内炎
- 頭痛
- 集中力の低下
- 眠気
貧血の要因は、次の5つがあります。
①出血
過多月経や頻発月経、十二指腸潰瘍やがんにより、赤血球、ヘモグロビンが不足する。
②栄養素の不足
赤血球、ヘモグロビンの元となる栄養素(ビタミンB12、葉酸、亜鉛、鉄分)が不足する。
③腎臓疾患
腎臓の機能が低下し、造血ホルモン(骨髄に血液を作らせるためのサイン)が不足する。
④骨髄疾患
骨髄の機能が低下し、赤血球が不足する。
⑤赤血球の破壊
激しい運動や免疫異常、細菌感染により赤血球が不足する。
貧血は女性に多い病気です。
思春期である10代では、鉄欠乏性貧血(摂取する鉄分量より消費量が多くなる症状)、性成熟期(20~45歳)では鉄欠乏性貧血に加え、消化器疾患や婦人科疾患の症状が続くことで貧血が起こりやすくなります。
更年期(45歳以降)では、過多月経や閉経が近づいて月経周期が短くなると貧血が起こりやすくなります。
また、加齢に伴う造血機能の衰えや消化器疾患、がんなどが原因で貧血が起こる場合もあるでしょう。
上記に加え、妊娠や授乳期は、赤ちゃんに栄養を与えることで貧血を起こす可能性があります。
貧血の治療法には、主に2つの方法があります。
①食生活の見直し
赤血球、ヘモグロビンの元となる栄養素(ビタミンB12、葉酸、亜鉛、鉄分)を含む食事を心がけることが重要になります。
それぞれの栄養素を摂るための食材は以下の通りです。
- ビタミンB12(あさり、レバー、煮干し、しじみ、鮭)
- 葉酸(レバー、海藻類、のり、大豆類)
- 亜鉛(牛肉、するめ、豚レバー、かつお節、牡蠣)
- 鉄分(あさり、しじみ、ひじき、のり、きくらげ、ごま、ほうれん草、レバー、煮干し、切り干し大根、きな粉、ココア)
上記を取り入れた食事を摂ることをおすすめします。
一方で、以下の食品は鉄分の吸収を妨げるためちゅういしてください。
- リン酸塩
加工食品や清涼飲料水で使用されている。鉄分の吸収に影響を与える可能性がある。
- タンニン
コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれる苦み成分。鉄分の吸収に影響を与える可能性がある。
②貧血改善薬の服用
鉄剤などの貧血改善薬は鉄分不足を補うのに役立ちます。
上記の食事を摂りながら服用するといいでしょう。
ただし、胃が弱い方はお腹をこわす可能性があります。
この場合は、胃に負担がかかりにくい腸溶性タイプの薬を服用してください。
早期発見のポイント
貧血か否かを判断するためには血液検査が必要になります。
採取した血液のヘマトクリット値(全血液量のうち赤血球が占める割合を示すもの)やヘモグロビン値が低い場合、貧血と診断されます。
また、以下の条件に当てはまる場合は、貧血の可能性があります。
- めまい
- 立ちくらみ
- 動悸
- 倦怠感
- 耳鳴り
- 口内炎
- 頭痛
- 集中力の低下
- 眠気
上記に加え、貧血になると肌が黄色みがかったり、爪が割れやすくなったりします。
食生活の改善を行っても症状が改善しない場合は、すみやかに医療機関を受診してください。
予防の基礎知識
貧血を予防するための基礎知識として、次の対策を知っておくといいでしょう。
貧血でお困りの方はぜひ実践してみてください。
赤血球・ヘモグロビンの元となる栄養素を含む食事を摂る
赤血球、ヘモグロビンの元となる栄養素(ビタミンB12、葉酸、亜鉛、鉄分)を含む食事を心がけることが重要になります。
また、よく噛んで食べることも大切です。
咀嚼回数を増やすことで唾液や胃酸の分泌が促進され、鉄分の吸収率が良くなります。
唾液や胃酸を増やすには、レモンや梅干しなど酸っぱいものを食べるといいでしょう。
過度なダイエットをしない
過度なダイエットを行い、偏食や食事量を減らすと、鉄分の摂取量が減ります。
そのため、貧血になりやすくなります。
特に成長期は必要となる鉄分量が増えるため注意してください。
貧血を起こす疾患を防止する
次に挙げる疾患にかかると、貧血が起こりやすくなります。
- 白血病
- 慢性腎不全
- 大腸がん
- 胃がん
- 子宮筋腫
- 十二指腸潰瘍
- 胃潰瘍
- 鉄欠乏性貧血
上記疾患に伴う、吐血や下血などが貧血の原因になる場合があります。
上記疾患にかかった場合は、すみやかに医療機関を受診してください。
コーヒーや紅茶を飲みすぎない
コーヒーや紅茶に含まれるタンニンは、鉄分の吸収を阻害する要因になるため、適量を飲むようにしましょう。
特に食事の前や食事後にタンニンを摂取した場合、摂取した鉄分が体外に排出されやすくななります。
そのため、食事前後のコーヒーや紅茶を飲むのは控えてください。