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ピルが保険適用と適用外(自費)になる違いとは?

2025.05.21

【大阪/梅田】大阪駅前の総合内科クリニック|西梅田シティクリニックがお届けする健康情報。
是非、みなさまの健康管理にお役立てください。

女性の健康をサポートする薬のひとつに「低用量ピル」があります。
ピルと聞くと「避妊薬」というイメージが強いかもしれませんが、それだけでなく生理痛の軽減子宮内膜症の治療にも使われるなど、さまざまな効果があります。

しかし、ピルには保険が適用されるものと、自費で購入するものがあることをご存じでしょうか?
同じ「ピル」なのに、なぜ保険適用のものとそうでないものがあるのか、その違いを理解している人は意外と少ないかもしれません。
この記事では、低用量ピルの基本的な情報や効果、服用方法を説明したうえで、保険適用と適用外(自費)の違い、さらに先発品とジェネリックの違いについて詳しく解説していきます。
ピルの服用を考えている方や、費用面について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

低用量ピルとは

低用量ピル(OC: Oral Contraceptive)は、女性ホルモンを含む経口避妊薬で、排卵を抑えることで妊娠を防ぐ働きがあります。
主にエストロゲンとプロゲステロンという2種類のホルモンを配合しており、ホルモンバランスを調整することで避妊効果を発揮します。

もともと、ピルは避妊目的で開発されましたが、月経困難症や子宮内膜症の治療にも効果があることがわかり、現在ではさまざまな目的で使用されています。

         

ピルの効果

避妊効果

服用することで排卵が抑えられ、精子と卵子が受精することを防ぎます。
また、子宮内膜が薄くなるため、受精卵が着床しにくくなります。
さらに、子宮頸管の粘液が変化し、精子が子宮内に入りにくくなる効果もあります。 

月経トラブルの改善

低用量ピルを服用すると、ホルモンバランスが一定に保たれるため、生理痛の軽減や経血量の減少といった効果が期待できます。
また、生理周期が安定するため、生理不順に悩んでいる人にも有効です。  

子宮内膜症の治療

子宮内膜症は、子宮内膜に似た組織が子宮の外にできてしまう病気で、強い生理痛や不妊の原因となります。
低用量ピルを服用することで、ホルモンの影響を抑え、症状を改善することができます。

ニキビや肌荒れの改善

男性ホルモンの働きを抑える作用があり、皮脂の分泌を抑制することでニキビや肌荒れの改善が期待できます。 

 

ピルの服用方法

低用量ピルは1日1回、決まった時間に服用することで効果を発揮します。
一般的に28日周期の服用パターンがあり、21日間有効成分を含む錠剤を飲み、7日間は休薬(または偽薬を服用)します。
この休薬期間中に生理のような出血(消退出血)が起こります。  

ピルは飲み忘れると避妊効果が低下するため、毎日忘れずに服用することが重要です。
もし飲み忘れた場合は、できるだけ早く飲むようにし、場合によっては他の避妊方法を併用する必要があります。  

保険適用と保険適用外(自費)の違い 

低用量ピルには保険適用されるものと保険適用外(自費)で購入するものがあります。
この違いは、服用の目的によるものです。

保険適用のピル

低用量ピルは、月経困難症や子宮内膜症の治療など、医療上の必要性がある場合に保険適用されます。
診察を受け、医師が治療目的で処方した場合、3割負担で購入することができます。

保険適用外(自費)のピル

月経不順やPMSなどの症状では保険適用にはなりません。
また、避妊目的でピルを服用する場合も、適用外となり、全額自己負担での購入となります。
クリニックによって価格は異なりますが、1シートあたり2,000円〜3,000円程度が一般的です。  

また、ピルの処方には医師の診察が必要ですが、最近ではオンライン診療を利用して処方を受けることも可能です。
オンライン診療の場合、診察料や送料が別途かかることもあるため、事前に確認するとよいでしょう。  

先発品とジェネリックの違い

低用量ピルには、先発品とジェネリック(後発医薬品)があります。

先発品(オリジナルの薬)

製薬会社が最初に開発・販売した薬です。
長年の研究開発費がかかっているため、価格が高めになります。
例:マーベロン、トリキュラー、ヤーズ、ルナベル など

ジェネリック(後発医薬品)

先発品と同じ有効成分・効果を持ち、価格が抑えられた薬です。
新しく開発するコストがかからないため、安価に購入できるのが特徴です。
例:マーベロンのジェネリック → ファボワール、ルナベルのジェネリック → フリウェル など
※トリキュラーには、現在ジェネリック医薬品はありません。

避妊目的でピルを服用する場合、ジェネリックの方が経済的負担を抑えやすいため、コストを重視する人にはおすすめです。  

低用量ピルは、避妊だけでなく、生理痛の軽減や子宮内膜症の治療など、さまざまな目的で使用されます。
保険適用の有無は、治療目的かどうかによって決まります。
治療目的であれば保険が適用されるため、費用負担が軽減されます。  

また、先発品とジェネリックの違いを理解し、自分に合ったピルを選ぶことも大切です。
ピルを検討している方は、医師と相談しながら、自分にとって最適なものを選ぶようにしましょう。  

参考文献

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