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花粉症の症状と治療法|つらい時期を乗り越えるための対策まとめ

2024.03.20

【大阪/梅田】大阪駅前の総合内科クリニック|西梅田シティクリニックがお届けする健康情報。
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春が近づくと、くしゃみや鼻水、目のかゆみなど、花粉症の症状で毎日がつらく感じられる方も多いのではないでしょうか。マスクや市販薬で何とかやり過ごしているものの、「本当にこの対策で合っているのかな」「病院に行くタイミングがわからない」と悩んでいる方も少なくありません。

この記事では、花粉症の仕組みや主な症状、自分でできる対策に加えて、医療機関で受けられる治療について、監修医師の立場からわかりやすく解説します。

花粉症とはどんな病気?

  • スギ
  • ヒノキ
  • ブタクサ
  • イネ科

などの花粉が原因で起こるアレルギー疾患で、医学的には「季節性アレルギー性鼻炎」と呼ばれます。空気中に舞った花粉が鼻や目の粘膜に付着すると、体はそれを異物と判断し、追い出そうとしてアレルギー反応を起こします。

私たちの体には、細菌やウイルスなどの有害なものを排除する「免疫」という働きがありますが、花粉症では本来無害なはずの花粉に対しても過剰に反応してしまいます。花粉が体内に入ると、まず
IgE抗体」という物質が作られ、これが鼻や目の粘膜にいる「マスト細胞(肥満細胞)」と結びつきます。その状態で再び花粉が入ってくると、マスト細胞から「ヒスタミン」などの化学物質が放出され、くしゃみや鼻水、かゆみといった症状が生じます。

日本ではスギ花粉症の方が非常に多く、地域差はありますが、一般的にスギ花粉は2〜4月頃、ヒノキ花粉は3〜5月頃に飛散のピークを迎えます。初夏以降も、イネ科やブタクサなど別の植物の花粉で症状が続く方もおり、「なんとなく一年中鼻炎が続いている」と感じるケースも少なくありません。

花粉症の主な症状

花粉症の症状は人によって出方や強さはさまざまですが、特に多いのは次のような症状です。

鼻の症状

  • 立て続けに出るくしゃみ
  • 水のようなさらさらとした鼻水
  • 鼻づまりによる口呼吸、鼻声

目の症状

  • 目のかゆみ、ゴロゴロした違和感
  • 充血
  • 涙が出やすい、まぶたの腫れ

そのほか、のどのかゆみや咳、頭痛、だるさ、眠気、肌荒れなど、全身の不調につながることもあります。鼻づまりが続くと睡眠の質が低下し、日中の集中力低下学業・仕事のパフォーマンスに影響することも珍しくありません。

花粉症かな?風邪との違い

「くしゃみと鼻水が出るから風邪かな」と思っていたら、実は花粉症だったということもよくあります。風邪と花粉症には共通する症状もありますが、次のような違いがあります。

各項目 花粉症と風邪の違う部分
発熱 花粉症では高い熱が出ることは少なく、出ても微熱程度が多い
鼻水の性状 花粉症は水のようにさらさら、風邪では次第にねばついてくる
症状の期間 風邪は通常1〜2週間で改善するが、花粉症は花粉が飛んでいるあいだ続く
目の症状 強い目のかゆみや充血は花粉症に多い

毎年同じ時期に同じような症状が出る場合や、目のかゆみを強く感じる場合は、花粉症の可能性が高いと考えられます。一度きちんと検査を受けておくと、自分がどの花粉に反応しているのかがわかり、対策もしやすくなります。

日常生活でできる花粉症対策

花粉症の症状を完全にゼロにすることは難しいですが、日常生活の工夫で「体に入る花粉の量」を減らすことができます。薬に頼る前に、まず次のポイントを意識してみてください。

花粉が多い日の外出を控える

花粉の飛散量が多い日や風の強い日は、症状が悪化しやすくなります。できる範囲で外出の時間を短くしたり、屋外での運動や作業を別の日にずらしたりといった工夫が有効です。天気予報や花粉情報をこまめにチェックし、予定を立てる際の参考にしましょう。

どうしても外出が必要な場合には、花粉が体に付着しにくいように対策を行います。

  • マスクで鼻と口をしっかり覆う
  • メガネやサングラスで目を守る
  • つば付きの帽子やフードで髪への付着を減らす

表面がつるっとした素材の上着を選ぶと、花粉が付きにくく、払いやすくなります。

花粉を室内に持ち込まない工夫

自宅に戻る際は、玄関の外で衣類や髪の毛についた花粉を軽くはたき落としてから室内に入るようにしましょう。帰宅後は早めに着替え、可能であればシャワーで髪や肌に付着した花粉を洗い流すとより効果的です。洗濯物は花粉の多い時期には部屋干しにした方が安心です。

室内環境を整える

窓の開け閉めが多い部屋や、人の出入りが多い家庭では、空気清浄機の活用も有効です。フィルター付きの空気清浄機を使用し、フィルターの掃除や交換をこまめに行いましょう。床に落ちた花粉は舞い上がりやすいため、フローリングは濡れた雑巾やモップで拭き掃除をするのがおすすめです。加湿器で適度な湿度を保つことも、粘膜のバリア機能を保つうえで役立ちます。

いつから花粉対策を始めると良い?

花粉症対策は、症状が出てから」よりも「出る前から」始めた方が効果的です。毎年同じ時期に症状が出る方は、花粉飛散が本格化する1〜2週間前からマスクやメガネの使用を習慣にしたり、医師の指示のもとで薬の内服を開始したりすると、ピーク時のつらさを抑えやすくなります。

スギ花粉が多い地域では、年明けから少しずつ飛散が始まることもあります。「そろそろ花粉が飛び始めました」というニュースが聞こえてきたら、早めに対策をスタートさせるサインと考えましょう。

セルフケアだけではつらいときは医療機関へ

マスクや生活習慣の工夫、市販薬などで対応していても

▪️仕事や勉強に集中できない!
▪️夜眠れないほどつらい!

と感じる場合は、我慢せず医療機関を受診しましょう。

医療機関では、血液検査などでどの花粉に反応しているのかを調べることができ、原因となる花粉の種類や飛散時期に合わせて治療を計画できます。また、市販薬では十分に症状が抑えきれていない方に対して、より効果的で眠気の少ない薬を選ぶことも可能です。眠気が出やすい職業の方や、受験を控えた学生さんなどは、生活スタイルに合った薬の選び方を医師と一緒に検討していくことが大切です。

病院で受けられる花粉症の主な治療

花粉症の治療は、症状の程度やライフスタイルに合わせて組み合わせて行います。

薬物療法

もっとも一般的なのが薬による治療です。主に次のような薬を使います。

  • 抗ヒスタミン薬:くしゃみ、鼻水、目のかゆみを抑える
  • 抗ロイコトリエン薬:鼻づまりの改善に有効
  • 点鼻薬:ステロイド薬などで鼻の炎症を抑える
  • 点眼薬:目のかゆみや充血を和らげる

症状の出方(鼻づまりが強い、目の症状がつらいなど)を医師に具体的に伝えることで、自分に合った薬を選んでもらいやすくなります。シーズンが本格化する前から内服を始める「初期療法」によって、ピーク時の症状を軽くすることも可能です。

舌下免疫療法

スギ花粉が原因の花粉症に対して、数年単位で継続することで症状の根本的な改善が期待できる治療法です。スギ花粉の成分を含む薬を毎日舌の下に投与し、少しずつ体を慣らしていくことで、花粉に対する過敏な反応を弱めていきます。すぐに効果が出る治療ではありませんが、

◼︎毎年のつらさを少しでも減らしたい、、、
◼︎将来的に薬を減らしたい、、、

という方には選択肢のひとつになります。治療を始められる時期が限られていることもあるため、希望される場合は早めに耳鼻咽喉科やアレルギー科に相談するとよいでしょう。

手術療法

鼻づまりが特につらい方に対しては、鼻の粘膜をレーザーなどで処置して腫れを抑える治療や、鼻の過剰な反応に関わる神経を弱める手術が行われることもあります。効果の持続期間やデメリットも含めて、希望される場合は耳鼻咽喉科の医師とよく相談しましょう。

子どもや妊娠中の方の花粉症

子どもの花粉症では、集中力の低下睡眠不足が学習や生活に影響することがあります。小さなお子さんは自分でうまく症状を説明できないことも多いため、

▶︎春先になるといつも鼻水や目のかゆみが続く
▶︎外遊びのあとに症状が強くなる

といった様子があれば、一度小児科や耳鼻咽喉科で相談すると安心です。

妊娠中の花粉症では、自己判断で市販薬を使用するのではなく、必ず産婦人科や主治医に相談してください。妊娠中でも使える薬はありますが、時期や体調によって選び方が変わります。マスクやメガネ、室内環境の改善など、薬以外の対策を丁寧に行うことも大切です。

花粉症の薬を上手に使うコツ

花粉症の治療は、症状に合わせて薬を選び、使い方を工夫することでつらさを減らしやすくなります。特に「鼻づまり」「眠気」「目のかゆみ」が強い方は、自己流で我慢するより、早めに調整するのがおすすめです。

花粉症状別の薬の考え方

くしゃみ・鼻水が中心|抗ヒスタミン薬が基本になります。
鼻づまりがつらい|抗ロイコトリエン薬やステロイド点鼻薬の併用が有効なことがあります。
目のかゆみ・充血が強い|内服に加えて点眼薬を組み合わせると楽になりやすいです。

眠気が心配なときの伝え方

薬の眠気は体質や生活スタイルで変わるため、受診時に次を共有すると調整しやすくなります。

  • 運転や高所作業の有無
  • 仕事・勉強で眠気が困る時間帯
  • これまで眠気が出た市販薬や処方薬の名前(分かる範囲で)
  • 眠気が少ない薬へ変更したり、内服する時間帯を夜に寄せたりすることで負担が軽くなる場合があります。

点鼻薬(鼻スプレー)を効かせるコツ

点鼻薬は鼻の炎症を直接抑えるため、鼻づまりが続く方に役立ちます。
使う前に軽く鼻をかむ(通りを作る)
噴霧後は強く吸い込まず、数秒そのままにする
数日〜1週間ほど継続して効いてくるタイプもあるため、自己判断で中断しない
正しい使い方で、効果の実感が変わります。

点眼薬のポイント(目がつらい方へ)

目をこすると炎症が悪化し、まぶたの腫れや角膜の傷につながることがあります。
かゆみが強いほど早めに点眼で抑える
コンタクト使用の有無を伝える(点眼の種類や使い方が変わることがあります)
涙が多い日は、点眼後すぐに流れやすいので少し間隔をおいて追加する
などの工夫が役立ちます。

「初期療法」でピークを軽くする

  毎年つらい方は、花粉が本格的に飛ぶ1〜2週間前から治療を始めると、症状の立ち上がりを抑えやすくなります。
 「今年も来そう」と感じた時点で受診しておくと、薬の選択や調整がスムーズです。

こんなときは早めの受診を

次のような場合は、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。

  • 市販薬を飲んでもほとんど症状が変わらない
  • 頭痛だるさが強く、仕事や勉強に大きく支障が出ている
  • 鼻づまりで夜何度も目が覚める、睡眠不足が続いている
  • ぜんそくや持病があり、咳や呼吸の苦しさが増していると感じる

我慢を続けるより、専門家に一度相談して治療方針を一緒に考えていく方が、結果的に心身の負担を軽くできることが多くあります。

当院でも、問診と必要な検査を行ったうえで、お一人おひとりの生活スタイルや持病の有無に合わせた治療をご提案しています。
「毎年花粉症でつらい」「もしかして花粉症かもしれない」と感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。

まとめ|つらい花粉症は我慢せず相談を

花粉症は「毎年のことだから仕方ない」と我慢してしまいがちですが、適切な対策治療によって、症状を大きく軽くできるケースも多くあります。日常生活で花粉を避ける工夫をしつつ、それでもつらい場合は早めに医療機関に相談してください。

自分に合った治療法を見つけることで、花粉の季節を少しでも快適に過ごせるようになるはずです。つらさをひとりで抱え込まず、気になる症状があれば遠慮なく受診しましょう。

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