ノロウイルスに感染したら?症状・潜伏期間・登園/出勤停止の正解と対処法
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冬場を中心に毎年多くの人に流行する「ノロウイルス」。
強い感染力を持つため、家庭や学校、職場で一人が感染すると、周囲に一気に広がってしまうこともあります。
嘔吐や下痢などつらい症状だけでなく、「どのくらい休めばいいの?」「出勤停止はいつまで?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。
本記事では、ノロウイルスの基礎知識から症状と潜伏期間、登園・出勤停止の基準や予防策までを、わかりやすく解説します。
ノロウイルスとは?基礎知識と感染経路
ノロウイルスは非常に小さなウイルスで、少量でも感染が成立するほど強い感染力を持ちます。
寒い季節に流行しやすく、乳幼児から高齢者まで年齢を問わず誰でも感染する可能性があります。
一度かかっても免疫が長続きしないため、繰り返し感染することもあります。
感染経路と流行状況

主な感染経路は以下の3つです。
- 感染者の嘔吐物や便からの二次感染(手指やドアノブなどを介して)
- 十分に加熱されていない二枚貝(カキなど)を食べる
- 調理器具や食品を介した経口感染
毎年11月頃から流行が始まり、12月〜翌年2月にピークを迎えるのが典型的なパターンです。
症状と潜伏期間の理解
主な症状と発症までの流れ
ノロウイルス感染症の典型的な症状は、突然の嘔吐、下痢、腹痛、発熱(微熱程度) です。
症状は1〜2日程度でおさまることが多いですが、体力が落ちている高齢者や乳幼児では重症化することもあります。
潜伏期間と出勤停止の目安
感染してから症状が出るまでの潜伏期間は、最短で1日ほどで発症しますが、2〜3日潜伏している場合もあります。
症状がなくなっても便中には1週間程度ウイルスが排出されることがあります。
そのため「症状が治まった=すぐ出勤OK」ではなく、少なくとも発症から3日間は登園・出勤停止が望ましいとされます。
治療方法と対症療法
現在、ノロウイルスに有効な特効薬やワクチンはありません。
治療の基本は対症療法で、以下が中心になります。
- 脱水予防のための水分・電解質補給(経口補水液など)
- 消化にやさしい食事(おかゆ、うどんなど)
- 乳幼児や高齢者は特に早めの医療機関受診
出勤・出席停止の基準と社会的対応
法律や規則上の取り扱い
インフルエンザのように「学校保健安全法」で出席停止が明記されている感染症とは異なり、ノロウイルスは法律で一律の出勤停止期間が定められていません。
ただし、感染力の強さを踏まえ、職場や学校では自主的に休養を取ることが推奨されています。
学校や職場での対応策
学校では、医師の判断で「症状が治まり、日常生活が可能」となってからの登校が一般的です。
職場では、下痢や嘔吐が続いている間は業務を控えるべきです。
特に食品を扱う職場では厳重な対応が必要です。
調理従事者の衛生管理
調理従事者が感染すると、大規模な食中毒につながる危険があります。
そのため、症状がなくなった後も少なくとも 発症から1週間程度は調理業務を避ける よう指導されています。
予防と家庭・職場での感染対策
手洗い・消毒の正しい方法
石けんと流水による丁寧な手洗いが最も重要です。
アルコール消毒はノロウイルスに効きにくいため、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤を薄めたもの)での消毒が有効です。
ノロウイルスに有効な消毒液の作り方
用途に応じて濃度を変えるのがポイントです。
- ドアノブ・手すりなど身の回りの消毒(200ppm/0.02%)
家庭用漂白剤(約5%)10mlを水2.5Lで薄めます。 - 嘔吐物や便の処理(1000ppm/0.1%)
家庭用漂白剤10mlを水0.5Lで薄めます。
使用時の注意点
- 換気を十分に行い、手袋を着用して直接皮膚に触れないようにする。
- 漂白作用があるため、衣類や布製品には使用を避ける。必要に応じて85℃以上の熱湯で消毒。
- 金属部分は使用後に水拭きをして腐食を防ぐ。
- 嘔吐物や便などの汚れはあらかじめ取り除き、その後に消毒する。
- 作った消毒液は保存せず、その日のうちに使い切る。
感染力を抑えるための生活上の注意点
- 嘔吐物や便の処理は使い捨て手袋・マスクを使用し、処理後は塩素系消毒を行う。
- タオルの共用は避け、こまめに洗濯する。
- 調理時は十分な加熱(85℃以上で1分以上)を徹底する。
子どもや高齢者などリスクが高い人への配慮
免疫力が弱い子どもや高齢者は脱水や合併症のリスクが高いため、症状が出たら早めに医療機関を受診しましょう。
家庭内での隔離や部屋の換気も重要です。
ー西梅田シティクリニックでのオンライン診療のご案内ー
急な嘔吐や下痢が続き「ノロウイルスかもしれない」と不安を感じたときは、まずはオンライン診療をご活用ください。
- 軽症の場合はオンライン診療でも対応可能です。
内科医が丁寧に問診を行い、症状に合わせた対処法をご案内します。 - 一般的な軽症例では検査は不要で、安静や水分補給を中心とした対応で十分です。
一方で、次のようなケースでは対面での診察が必要になります。
- 重症例(嘔吐・下痢が激しく水分がとれないなど)
- 脱水リスクが高い場合(高齢者・乳幼児など)
- 集団感染が疑われる場合
このような場合は、検査や点滴を含めた対面診療での対応が可能です。
当院では自費にはなりますが、ノロウイルスの検査は迅速抗原検査で行っております。
受診の際は、吐物や下痢の後に十分な手洗いを行い、マスクを着用してご来院ください。
体調がつらいときや、出勤停止の判断に迷うときも、医師の診察を受けることで安心できます。
正しい対応と休養が、ご自身と周囲の健康を守る第一歩となります。
参考文献
感染性胃腸炎(特にノロウイルス) |厚生労働省
ノロウイルス対策用消毒液の作り方 | 広島県


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