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つらい咳(せき)・止まらない咳の原因とは?長引く咳には注意

【大阪/梅田】大阪駅前の総合内科クリニック|西梅田シティクリニックがお届けする健康情報。
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長引く咳は夜も眠れずに体力を消耗したり、人前で咳をしないように気をつかったり悩ましい症状となります。
咳には、風邪のように自然治癒を期待できる病気のほか、医師の治療が必要な病気も隠されています。
本記事では咳のメカニズムや咳の種類、長引く咳の原因についてご紹介します。

咳が出る原因とは

咳のメカニズム

どうしてが出るのでしょうか。
それは、気管や喉が刺激されることで、体を守るために反射的に起きるものです。
鼻、のど、気管、気管支などの気道は呼吸に必要な空気の通り道ですが、
ほこり、煙、細菌やウイルスなどの異物が入ってきたり、誤って食べ物などの異物が気管に入ってしまうことがあります。
気道の粘膜を覆う粘液は、異物をからめとり線毛(せんもう)の働きによって痰(たん)としてのどへ送り出すことで、異物の侵入を防いでいます。
咳は、これらの異物や痰を気道の外に出す働きをしています。

異物や痰が気道にあると、気道粘膜の神経が刺激を受けて、脳にある咳中枢に伝えます。
刺激を受け取った咳中枢は、呼吸を行う筋肉に咳を出す指令を送ることで、咳を発生させます。
この過程は咳反射とも呼ばれ、人が意識しないでも自動的に起こる体の防御反応です。

また、咳払いのように、不快な痰などを出してのどを整えるために意識的に咳を出すこともできます。

病気が引き起こす咳のメカニズム

気道に異物や痰がないのに、咳が出ることもあります。
このような咳は、体の自然な防御反応によるものではなく、気道の炎症や過敏反応を起こすさまざまな病気によって引き起こされることが知られています。
異常な咳は、気道粘膜の炎症により神経伝達物質が増えたり、神経が刺激に過敏になったりすることで、咳中枢に過剰に刺激が伝わって発生しています。
また、気道を取り囲む筋肉が収縮したことで神経が刺激を受けて、咳中枢に作用する場合もあります。
咳が長く続くことが多く、生活に支障をきたしてしまう場合もあります。



咳の種類

誰しも風邪を引いたときに、鼻汁やのどの痛みなどと一緒に咳を経験します。
風邪を引いた場合は、十分な栄養や睡眠を取って養生すれば、3週間以内におさまることがほとんどです。

しかし、なかには3週間以上続く、長引く咳に苦しめられる人もいます。
この場合は、ただの風邪ではなく、ほかの病気が原因になっている可能性があるので、医療機関(呼吸器科、内科)を受診しましょう。

咳はその長さによって3つに分けられます。

急性の咳3週間未満におさまる
遷延性の咳3~8週間でおさまる
慢性の咳8週間以上続く

例外はありますが、基本的に急性~遷延性(せんえんせい)ではウイルスや細菌の感染症によるものが多く、
遷延性~慢性になると感染症以外の原因が多くなってくると考えられています。

どんな病気が関係しているか

「長引く咳」の症状が現れる主な病気の中で、発症頻度の高いもの、特徴的なもの、注意が必要なものをとりあげました。

症状とその特徴説明疑われる主な病気
・長引く咳
・呼吸困難(吐きにくい)
・喘鳴(ゼーゼー音)
・痰
気管に慢性的な炎症が引き起こされ、ちょっとした刺激で気道が狭くなり、
咳や呼吸困難が出る。夜間に悪化しやすい。
気管支喘息
・長引く咳気管支喘息の亜型または前段階。
痰や喘鳴、呼吸困難は伴わないが、乾いた咳が長引く。
喘息
・長引く咳
・痰
・呼吸困難
(身体を動かすと息切れ)
長年の喫煙により気管や肺が傷つき、慢性の炎症が起きている。
痰が多く出て、咳も長引く。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)
・長引く咳
・鼻水、鼻づまり
・口臭

鼻の奥にある空洞に細菌が感染し、膿がたまる。
鼻水や膿がのどに流れて咳が出る。
風邪を引いた後になりやすい。
副鼻腔炎
・長引く咳
・のどの痛み
・胸やけ
(食後、横になったときに悪化する)
胃酸がのどに逆流することで粘膜に炎症を起こす。
これが刺激となって長引く咳が出る。
胃食道逆流症

よくある病気について

長引く咳(3週間~)の原因として最も多いのが咳喘息です。
またCOPD胃食道逆流症、アトピー咳嗽、気管支喘息などの原因による長引く咳もよくみられます。

感染症が原因の咳では、副鼻腔炎に伴う慢性の気管支炎の咳がよくみられます。
この慢性気管支炎では、慢性化した副鼻腔炎が影響して気管支に炎症が起こることで、痰を伴う咳を引き起こします。

長引く咳に注意

長引く咳には適切な治療を行わないと悪化していく病気も隠れていますので、放置せずに早めに医師の診察を受けることが大切です。

また、咳が短期間でも、激しく咳き込む、息苦しさ(呼吸困難)や意識障害、高熱を伴う場合は、危険な病気が隠れている可能性があるため、なるべく早く医療機関を受診して原因を調べましょう