プラセンタ注射の効果とは?更年期や白髪にも効果があるのか解説
プラセンタ注射には、更年期障害の症状緩和や肝機能の改善、疲労回復など、複数の効果が認められています。ただし、白髪や薄毛への効果は医学的根拠が限定的であるため、正しい理解が必要です。
本記事では、プラセンタ注射の効果と限界を整理し、向いている人・注意点・医療機関の選び方まで幅広く解説します。
プラセンタ注射とは?

プラセンタ注射は、胎盤から抽出した成分を注射で投与する治療法です。更年期障害の症状緩和や肝機能改善を目的に、保険適用で受けられるケースもあります。
ここでは、プラセンタ注射の概要と使用される製剤の種類について解説します。
プラセンタ注射の概要
国内の安全なヒト胎盤から抽出した有効成分を、注射で投与する治療法です。 胎盤には、アミノ酸・核酸・ビタミン・ミネラルなど、細胞の働きをサポートする栄養素が豊富に含まれています。
これらの成分が体内に直接届くことで、臓器の機能回復や疲労改善、ホルモンバランスの調整などに働きかけると考えられています。
日本では1950年代から医療現場で使用されており、更年期障害や肝疾患の治療薬として厚生労働省に承認された実績のある治療法です。
使用されるプラセンタ製剤の種類
日本国内で医療用として承認されているプラセンタ製剤には、メルスモンとラエンネックの2種類があります。
| 製剤名 | 原料 | 主な適応 |
| メルスモン | ヒト胎盤 | 更年期障害・乳汁分泌不全 |
| ラエンネック | ヒト胎盤 | 慢性肝疾患 |
メルスモンは更年期障害の治療を主な目的とした製剤で、保険の適用が可能です。ラエンネックは慢性肝疾患の改善を目的とした製剤であり、肝機能の回復をサポートする用途で使用されます。
一方で、美容目的での投与は自由診療となるため、費用や投与量はクリニックによって異なります。
プラセンタ注射に期待できる効果

プラセンタ注射は、更年期障害の緩和から肝機能の改善、疲労回復、美容効果まで、幅広い症状への働きかけが期待できる治療法です。ただし、効果の現れ方には個人差があるため、目的に合った使い方を理解することが大切です。
ここでは、以下の代表的な5つの効果について解説します。
- 更年期障害の症状改善
- 肝機能の改善
- 疲労感や倦怠感の軽減
- 肩こり・冷え・不眠などの改善
- 肌のハリやうるおい維持への効果
更年期障害の症状改善
プラセンタ注射は、更年期障害の症状改善を目的とした治療薬として、厚生労働省に承認されています。更年期に起こるホットフラッシュ・イライラ・倦怠感などの症状は、卵巣機能の低下によるホルモンバランスの乱れが主な原因です。
プラセンタに含まれる成長因子や活性ペプチドが、自律神経やホルモン分泌の調整に働きかけることで、症状の緩和が期待できます。
肝機能の改善
プラセンタ注射は、慢性肝疾患の治療薬としても厚生労働省に承認されており、肝機能の改善を目的とした医療現場での使用実績があります。
プラセンタ成分が肝細胞の再生を促し、炎症を抑える働きがあると考えられており、慢性肝炎や肝硬変などの疾患を抱える患者が主な対象です。
ラエンネックを使用した場合は保険適用が可能なケースがあるため、主治医への相談をおすすめします。
疲労感や倦怠感の軽減
プラセンタ注射は、慢性的な疲労感や倦怠感の軽減にも効果が期待されています。プラセンタに含まれるアミノ酸や核酸が細胞のエネルギー産生をサポートし、身体の回復力を高める働きがあるとされています。
特に「以前より疲れやすくなった」「休んでも疲れが取れない」と感じる方に選ばれることが多い治療法です。ただし、疲労の原因が別の疾患にある場合もあるため、受診時に医師へ症状を詳しく伝えることが重要です。
肩こり・冷え・不眠などの改善
プラセンタ注射は、肩こり・冷え・不眠といった自律神経系の不調にも有効であるとされています。理由は、プラセンタ成分が血行を促進し、自律神経のバランスを整える作用があると考えられているためです。
たとえば更年期に伴ってこれらの症状が現れるケースでは、一度の治療で複数の不調に対応できる可能性があります。
ただし、症状の程度や組み合わせによって効果の感じ方は異なるため、継続的な通院と医師との積極的な対話を心がけましょう。
肌のハリやうるおい維持への効果
プラセンタ注射は、肌のハリやうるおいを維持する美容目的でも注目されています。
プラセンタに含まれるアミノ酸や成長因子などが細胞の再生や修復をサポートし、肌の弾力を決めるコラーゲンの生成を促すと考えられています。
加齢によって低下した肌の弾力やツヤの回復を期待して受ける方も多く、美容クリニックでの自由診療として利用可能です。
ただし、美容目的での投与は保険適用外となるため、費用については事前に医療機関へ確認することをおすすめします。
プラセンタ注射は白髪や薄毛に効果がある?

プラセンタ注射が白髪や薄毛に効果があるという情報を目にすることがありますが、現時点では医学的な根拠は限定的です。治療を検討する際は、期待できる部分と限界の両方を正しく理解する必要があります。
ここでは、白髪・薄毛それぞれへの効果について詳しく解説します。
白髪改善に対する医学的根拠は限定的
プラセンタ注射が白髪を改善するという医学的根拠は、現時点では限定的です。
一方で、プラセンタの細胞活性作用や血行促進効果が、毛髪環境に影響を与える可能性はあります。特に、白髪の原因となるメラノサイトへの働きかけや、毛根への栄養供給などが期待できます。
ただし、白髪改善への過度な期待は避けるべきでしょう。あくまで間接的なアプローチであることを理解し、実際の効果については事前に医師に相談することをおすすめします。
薄毛・抜け毛への効果は補助的な位置づけ
プラセンタに含まれる成分が、頭皮の血行促進や毛根への栄養供給に好影響を与える可能性はありますが、薄毛・抜け毛への効果は限定的と考えられます。
髪の悩みは遺伝的要因やホルモンバランス、生活習慣など複数の要因が複雑に関係しています。そのため、プラセンタ注射は補助的な位置づけとして考えるのが適切です。
薄毛・抜け毛の改善を目的とする場合は、専門的な治療法を優先し、プラセンタ注射は補助的に活用するのが現実的な選択肢となります。
プラセンタ注射の効果を実感するまでの期間

プラセンタ注射の効果を実感するまでの期間は、症状の種類や個人差によって大きく異なります。比較的早い段階で体調の変化を感じる方もいれば、一定期間の継続的な通院を経てはじめて効果を実感する方も少なくありません。ここでは、効果が現れるタイミングの目安と、効果を長持ちさせるポイントについて解説します。
1回で効果を感じるケース
プラセンタ注射には基本的に即効性はなく、1回の投与ですぐに劇的な変化を感じるものではありません。
一般的には、週1〜2回の頻度で継続して投与した場合、目安として2週間〜1か月程度で疲労感などの体調の変化を感じ始めるとされています。
比較的早い段階で変化を自覚する方もいれば、一定期間の継続が必要な方もおり、効果の現れ方には個人差があります。
そのため、1回の結果だけで効果の有無を判断せず、医師と相談しながら焦らず継続的な治療を行うことが大切です。
継続した場合の変化の目安
プラセンタ注射を週1〜2回のペースで継続した場合、効果を実感できる日数の目安は2週間〜1か月程度とされています。
たとえば、更年期症状の緩和や肝機能の改善を目的とする場合は、初期段階として週2〜3回のペースで治療を開始します。その後は症状や血液検査の数値を確認しながら、徐々に頻度を調整していくのが一般的です。
一方、肌のハリ改善や疲労回復を目的とする場合は、週1〜2回のペースで継続することで、徐々に変化を感じやすくなります。
ただし、効果の現れ方には個人差があるため、まずは2〜3か月程度を一つの目安として経過を観察し、医師と相談しながら通院を継続してみましょう。
効果を長持ちさせるポイント
プラセンタ注射の効果を長持ちさせるポイントは、定期的な通院と生活習慣の改善を組み合わせることです。
投与の間隔が空きすぎると効果が持続しにくくなるため、医師と相談しながら通院ペースを維持することが基本となります。
また、バランスの取れた食事や質の良い睡眠といった日々の生活習慣を見直すことで、治療の効果をさらに高めることが可能です。
治療の効果を最大限に引き出すためにも、プラセンタ注射だけに頼るのではなく、日常的な健康管理とあわせて取り組むことをおすすめします。
プラセンタ注射が向いている人・向いていない人

プラセンタ注射は、すべての人に同じ効果をもたらす治療法ではありません。症状や目的によって、向いている人とそうでない人がはっきり分かれます。
ここでは、プラセンタ注射が適している方とそうでない方の特徴について解説します。
更年期症状や慢性的な疲労に悩む人
更年期症状や慢性的な疲労に悩む方は、プラセンタ注射が自律神経やホルモンバランスの調整に影響して効果を実感しやすい傾向があります。
たとえばホットフラッシュ・イライラ・倦怠感など、更年期に伴う複数の症状が重なっている場合に症状の緩和が期待できます。
また、休養だけでは疲労が回復しにくいと感じている方には、身体の内側からアプローチできる治療として有効です。
美容医療を継続的に受けたい人
プラセンタ注射は、肌のハリやうるおいの維持を目的とした美容医療を継続的に受けたい方にも適しています。
たとえば加齢による肌の変化が気になり始めた方には、プラセンタに含まれる成長因子がコラーゲンの生成を促すため、とくにおすすめできます。
ただし、美容目的での投与は自由診療となるため、費用が継続的にかかる点には理解が必要です。
即効性や劇的な変化を期待する人
プラセンタ注射は、疲労回復や不眠の改善など一部の症状に対しては比較的早い段階で効果を感じる方もいます。
一方で「注射を打てばすぐに若返る」「白髪が一気に改善する」といった劇的な変化を期待する方には向いていない治療法です。
美容効果や更年期障害の根本的な改善は、身体の内側から徐々に作用していくため、1回の投与で大きな変化が現れるケースは多くありません。
そのため、過度な即効性を求めず、継続的な投与を前提として長期的な視点で取り組める方に適した治療法といえます。
プラセンタ注射を受ける際の注意点

プラセンタ注射は比較的安全性の高い治療法ですが、受ける前に知っておくべき注意点があります。副作用のリスクや献血への影響など、事前に把握しておくことで安心して治療に臨めます。ここでは、代表的な2つの注意点について詳しく解説します。
副作用やアレルギー反応の可能性がある
プラセンタ注射を受ける際は、副作用やアレルギー反応が起こる可能性があることを事前に理解しておく必要があります。
注射部位の赤みや腫れ、かゆみといった局所的な反応は比較的多く報告されていますが、多くの場合は一時的なものです。
まれに発熱・頭痛・吐き気などの全身症状が現れることもあるため、投与後に体調の変化を感じた場合はすぐに医療機関へ連絡することが重要です。
アレルギー体質の方や過去に薬剤アレルギーを経験したことがある方は、受診時に必ず医師へ申告してください。
投与後3か月は献血ができなくなる
日本赤十字社の規定では、プラセンタ製剤を注射した方は、未知の感染症リスクを避ける意味で生涯にわたって献血が制限されています。
しかし、長年の使用実績や科学的検証を経て、厚生労働省が制限の見直しを発表しており、2026年秋頃を目途にルールが緩和される予定です。
ルールの改定後は「投与後3か月間は献血を延期し、3か月経過後は献血可能」という条件に変更されます。
プラセンタ注射を受ける医療機関の選び方

プラセンタ注射の効果を安全に引き出すためには、信頼できる医療機関選びが重要です。説明の丁寧さや料金体系の透明性など、複数の観点から比較検討することをおすすめします。
ここでは、医療機関を選ぶ際に確認すべき3つのポイントを解説します。
医師による十分な説明があるか
プラセンタ注射を受ける際は、医師から十分な説明を受けた上で、同意書への署名が必須となっています。そのため、リスクや費用について、十分な説明がないまま治療を勧めてくる医療機関には注意が必要です。
プラセンタ注射の効果・副作用・投与頻度・費用など、納得できるまで説明してくれる医師が存在する医療機関を選びましょう。
保険診療と自由診療を明確に案内しているか
プラセンタ注射には保険適用となるケースと自由診療となるケースがあるため、両者を明確に説明している医療機関を選ぶことが大切です。
更年期障害や慢性肝疾患を目的とした投与は保険適用となる場合がありますが、美容目的の投与は全額自己負担となります。
費用の内訳や適用条件を曖昧にしたまま治療を進める医療機関は、後になってトラブルになるリスクがあります。
通院しやすく継続しやすい料金体系か
プラセンタ注射は、継続的に投与することで効果を得られる治療法のため、無理なく通院できる医療機関がおすすめです。
また、料金体系が明確なことも重要なチェックポイントです。長期的に治療を続けられる料金設定の医療機関を選びましょう。
プラセンタ注射に関するよくある質問

プラセンタ注射について、多くの方が気になるポイントをQ&A形式でまとめました。治療を検討する際の参考としてお役立てください。
プラセンタ注射の効果はいつから実感できる?
プラセンタ注射の効果を実感できるタイミングは、症状や個人差によって異なります。たとえば疲労感や倦怠感については、単回の投与から数日といった比較的早い段階で変化を感じる場合もあります。
一方、更年期症状の緩和や肌質改善などが目的の場合は、目安として2週間〜1か月程度で効果を実感できるケースが多いです。まずは2〜3か月を目安に継続し、医師と相談しながら確認していくことをおすすめします。
プラセンタ注射は毎日受けてもよい?
プラセンタ注射は、毎日受けても医学的に問題ありません。実際の医薬品の添付文書にも「毎日または隔日に注射する」といった用法が記載されています。
ただし、毎日医療機関へ通院するのは現実的ではないため、通常は週1〜2回程度のペースで投与を受ける方が多いです。
男性でも受けられる?
慢性的な疲労感の回復や肝機能の改善、あるいは男性更年期障害の緩和などを目的として、男性がプラセンタ注射を受けるケースは少なくありません。
ただし、プラセンタ注射の保険適用には厳格な条件があります。更年期障害に対する保険適用は「45歳〜59歳の女性」に限定されており、男性の更年期障害や疲労回復の治療は、全額自己負担となります。
なお、慢性肝疾患による肝機能の改善を目的とする場合は、男性であっても条件を満たせば保険適用での治療が可能です。
効果がないと感じる場合はどうする?
投与の量や回数を調節することで効果が現れるケースもあるため、まずは医師との対話を通じて投与計画を見直してみましょう。
ただし、半年〜1年ほど継続しても全く効果が認められない場合は、ご自身の体質にプラセンタ製剤が適応していない可能性があります。
その場合は漫然と治療を続けるのではなく、医師と相談のうえで治療の中止を検討することも推奨されています。
プラセンタ注射をやめると元に戻る?
プラセンタ注射は、継続的な投与によって効果を維持する治療法のため、投与を止めると体内のプラセンタ成分が減少し、症状が再現しやすくなります。
ただし、生活習慣の改善や他の治療法と組み合わせることで、効果をある程度維持できる場合もあります。
なお、プラセンタ注射には依存性はないため、途中でやめてもリバウンドや離脱症状が起こるリスクはありません。
プラセンタ注射とサプリメントの違いは?
プラセンタ注射とサプリメントの最大の違いは「成分の由来」と「体内への吸収経路」です。
医療機関で受けるプラセンタ注射はヒト由来の医薬品です。成分を皮下や筋肉内に直接投与するため、成長因子などの有効成分が分解されず、高い吸収率で効果を実感しやすい特徴があります。
一方、市販のサプリメントの多くは豚や馬など動物由来の健康食品です。手軽に取り入れられる反面、消化管を通過する過程で有効成分が分解されるため、注射と同等の効果は期待できません。
確実な治療効果を求める場合は注射が適していますが、通院の負担や献血制限の有無など目的やライフスタイルに応じて適切なものを選択しましょう。
プラセンタ注射は効果と限界を理解して受けることが大切

本記事の内容を以下にまとめます。
- プラセンタ注射は更年期障害・肝機能改善・疲労回復などを目的とした治療法で、一部は保険適用が認められている
- 白髪や薄毛への効果は医学的根拠が限定的であり、補助的な位置づけとして理解することが重要
- 効果を実感するまでには個人差があり、目安として2週間〜1か月の継続投与を経てから変化を感じ始めるケースが多い
- 副作用や献血制限など、治療前に把握しておくべき注意点がある
- 医療機関を選ぶ際は、説明の丁寧さ・料金体系の透明性・通院しやすさを総合的に判断することが大切
プラセンタ注射を検討している方は、まず信頼できる医療機関に相談することをおすすめします。
西梅田シティクリニックでは、更年期障害や疲労回復を目的としたプラセンタ注射を提供しています。効果や費用、投与頻度など気になることがある方は、お気軽にご相談ください。


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