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今年のインフルエンザワクチンいつ打つ?効果的な接種時期と注意点

2026.09.18

【大阪/梅田】大阪駅前の総合内科クリニック|西梅田シティクリニックがお届けする健康情報。
是非、みなさまの健康管理にお役立てください。

毎年秋から冬にかけて流行するインフルエンザ。
咳や発熱だけでなく、体力を一気に奪う高熱や全身症状をともなうことが多く、乳幼児や高齢者にとっては重症化リスクが高い病気のひとつです。

特に近年では、新型コロナウイルスとの同時流行(ツインデミック)も懸念されており、インフルエンザワクチンの接種は社会的にも重要な予防策となっています。
令和8年度(2026/27シーズン)のインフルエンザワクチンは、含まれる3つの株がすべて新しくなりました。接種方法や注意点もあわせて確認しておきましょう。
本コラムでは、今年のワクチンの特徴から最適な接種時期、副反応の対処法、特定の人への注意点まで、幅広くわかりやすく解説します。

今年のインフルエンザワクチンは、令和7年度に続いて3価です。
4価から3価になったのは、B型山形系統が世界的に流行しなくなり、ワクチンに含める必要がなくなったためです。
新しくなった3つの株は、A型H1N1スイス株・A型H3N2ミシガン株・B型ビクトリア系統東京株です。

今年のインフルエンザワクチンとは?

2026年度も3価ワクチン。3つの製造株が更新されました

これまでのワクチンは「4価(よんか)」と呼ばれ、インフルエンザA型2種とB型2種(山形系統とビクトリア系統)をカバーしていました。
しかし、近年B型山形系統の流行は世界的にも見られなくなっており、令和7年度のワクチンから「3価」に変更されました。令和8年度も引き続き3価です。

▶︎今年のワクチン株

令和8年度(2026/27シーズン)のインフルエンザワクチンには、以下の株が含まれています。

  • A型(H1N1)スイス株
    かつての新型インフルエンザ由来で、若年層にも流行しやすい特徴があります。
    (正式表記:A/スイス/6849/2025〔IVR-278〕 ※令和7年度は A/ビクトリア/4897/2022〔IVR-238〕)
  • A型(H3N2)ミシガン株
    いわゆる“香港型”に分類され、高齢者に重い症状を引き起こしやすい型です。
    (正式表記:A/ミシガン/105/2025〔SAN-049A〕 ※令和7年度は A/パース/722/2024〔IVR-262〕)
  • B型(ビクトリア系統)東京株
    子どもに多く、発熱や腹痛などを起こすことがあります。
    (正式表記:B/東京/EIS13-175/2025 ※令和7年度は B/オーストリア/1359417/2021〔BVR-26〕)

このように、ワクチン株は毎年 WHO(世界保健機関)の推奨と国内外の流行予測 に基づき決定されます。
選定にあたっては、世界で分離された実際のウイルス株とワクチン候補株の反応性、ワクチン製造所における製造効率などを踏まえ、総合的な見地から評価・選定されます。
今年の3価ワクチンは「不要な成分を除き、必要な型に集中」した合理的な構成といえます。
日本で一般的に使用されている注射型のインフルエンザHAワクチンは、不活化ワクチンです。このワクチンに含まれる成分が原因で、インフルエンザを発症することはありません。
一方、鼻に噴霧するフルミストは、ウイルスの病原性を弱めた「弱毒生ワクチン」で、対象年齢や接種時の注意点が異なります。

今年のワクチンについてよくある質問

4価から3価になって、カバーする範囲は狭くなったのですか?

除かれたのはB型山形系統で、近年は世界的に流行が見られなくなっている系統です。
令和8年度のワクチンは、流行が見込まれるA型2種とB型ビクトリア系統の3つをカバーする構成になっています。

令和8年度のワクチンは、昨年と何が違いますか?

3価という構成は同じですが、含まれる3つの製造株がすべて更新されました。
ワクチン株は毎年、WHO(世界保健機関)の推奨と国内外の流行予測に基づいて決定されます。

ワクチンを打つとインフルエンザになりますか?

日本で一般的に使われている注射型のインフルエンザHAワクチンは不活化ワクチンです。
このワクチンに含まれる成分が原因でインフルエンザを発症することはありません。

インフルエンザは“ただの風邪”ではない

症状

見逃せない合併症と重症化リスク

インフルエンザは、風邪とは異なり突然発症し急激に悪化する感染症です。
38〜40℃の高熱や倦怠感、筋肉痛、頭痛、咳などの症状が短時間で現れ、全身に強い炎症を引き起こします。

さらに注意したいのが、重篤な合併症のリスクです。
代表的なものには以下があります。

  • 急性肺炎:免疫低下により肺炎球菌などの細菌感染が重なりやすく、特に高齢者では死亡リスクが高まります。
  • インフルエンザ脳症:主に小児に起こり、意識障害やけいれんなど深刻な神経症状が現れることがあります。
  • 心筋炎・心不全:心臓に炎症が起こることで機能が低下し、高齢者や持病のある方に多く見られます。

重症化しやすい「ハイリスク層」とは

以下の方は感染すると重症化しやすく、特に注意が必要です。

  • 65歳以上の高齢者
  • 乳幼児、特に2歳未満の子ども。(生後6か月未満はワクチンの接種対象外)
  • 基礎疾患のある方(糖尿病、心・呼吸器疾患など)
  • 妊婦(特に中期〜後期)
  • 免疫抑制剤を使用中の方、がん治療中の方

こうしたハイリスク層を守るには、周囲の人の予防接種が重要です。
保育園や介護施設など、集団生活の場では1人の感染が大きな広がりを生む可能性があるため、ワクチン接種は“自分のため”だけでなく“誰かを守る行動”でもあります。

接種のベストタイミングと方法

予防の基本は“タイミングと継続”

インフルエンザの流行時期は、年や地域によって異なります。ワクチン接種後、効果が期待できる抗体がつくまでには、およそ2週間かかります。
接種は10~11月を目安に、地域の流行状況や必要な接種回数を踏まえて計画しましょう。
流行が早い年は、医療機関で接種が始まったら早めに相談することが大切です。

子どもと大人で接種回数が異なります。

一般的な注射型のインフルエンザワクチンは、生後6か月以上13歳未満では2回、13歳以上(中学生)では原則1回接種します。
2回接種する場合は、およそ2~4週間の間隔をあけます。

免疫効果を考慮すると、4週間程度あけることが望ましいとされています。

なお、経鼻ワクチンのフルミストは、2歳以上19歳未満を対象に1回接種します。

接種方法の選択肢

日本で最も一般的なのは、皮下に接種する不活化ワクチン(注射型)です。
このほか、鼻に噴霧して投与する「フルミスト(経鼻スプレー型)」、も選択肢となります。
いずれも厚生労働省の承認を受けており、それぞれ対象年齢や特徴が異なるため、接種を希望する場合は医療機関で確認することが大切です。

種類注射型
(一般的な不活化ワクチン)
フルミスト ※当院では取り扱いなし
(経鼻スプレー)
対象生後6ヵ月~全年齢(条件あり)2歳~19歳未満
特徴効果が安定しており、持続性も高い痛みがない、子どもが嫌がりにくい
事前に医師への相談が必要な方喘息やアレルギーの可能性がある方明らかな免疫機能異常がある方、免疫抑制をきたす治療を受けている方
補足国内で広く使用されている注射型ワクチン。発症・重症化の予防が期待できます。注射が苦手なお子さんや若年者向け。
一部医療機関で導入。

医療機関によって取り扱いが異なるため、希望する接種方法がある場合は事前に問い合わせをおすすめします。
※当院では注射型(不活化ワクチン)のみ取り扱っております。
※一般/自費:3,000円(13歳以上[中学生]の方が対象)
※大阪市公費接種:1,500円(65歳以上の方が対象)
※12歳未満の方は当院では接種できません。
接種期間・費用・ご予約方法はインフルエンザ予防接種のページでご確認いただけます。

接種を受けられない人・受ける前に確認すること

インフルエンザワクチンは多くの方が受けられますが、当日の体調やこれまでのアレルギー歴によっては、接種を見合わせる場合があります。
受ける前に、以下にあてはまらないかを確認しておきましょう。

接種を受けられない方(接種不適当者)

  • 明らかな発熱がある方(通常37.5℃以上)
  • 重い急性疾患にかかっていることが明らかな方
  • インフルエンザワクチンの成分でアナフィラキシーを起こしたことが明らかな方
  • その他、医師が接種を不適当と判断した方

過去にインフルエンザの予防接種を受けて、2日以内に発熱がみられた方や、全身に発疹が出るなどアレルギーを疑う症状があった方も、接種前に必ず医師へお伝えください。
当日に発熱している場合は、解熱してからあらためて日程を調整します。

卵アレルギーがあると接種できない?

インフルエンザワクチンは製造の過程で鶏卵を用いるため、ごく微量の鶏卵の成分が含まれている可能性があります。そのため「卵アレルギーだと打てない」と考えられがちですが、卵を食べて全身症状やアナフィラキシーを起こしたことがなければ、通常は接種できるとされています。

一方で、卵を口にして全身のじんましん・呼吸苦・アナフィラキシーを起こしたことがある方は、接種前に必ず医師にご相談ください。接種の可否や、接種後にどれくらい院内で様子を見るかを個別に判断します。
卵アレルギーがあるかどうかにかかわらず、接種後30分ほどは体調の変化に注意して過ごしましょう。

接種後の副反応と注意点

接種後にみられる主な副反応

ワクチン接種後は、以下のような軽い副反応がみられることがあります。

  • 接種部位の腫れ・赤み・痛み
  • 微熱、倦怠感、関節痛など

多くは2~3日で軽快しますが、症状が強い場合や長引く場合は医療機関に相談してください。
副反応が不安な方は、接種当日の体調を整え、できるだけ安静に過ごせる日を選ぶようにしましょう。

注意すべき重篤な副反応とは?

非常にまれですが、アナフィラキシー(急性の重いアレルギー反応)などが報告されています。
接種後30分ほどは院内で安静に過ごし、以下のような症状が出た場合はすぐに医療機関を受診してください。

  • 呼吸困難、咳が止まらない
  • 強いじんましんや顔の腫れ
  • 嘔吐、意識がもうろうとする など

アレルギー体質の方や過去にワクチンで副反応を経験された方は、事前に医師に相談の上での接種が必要です。

妊婦・小児など特別な方への接種ガイド

妊娠中でもワクチン接種は安全

注射型の不活化インフルエンザワクチンは、妊娠初期を含め、妊娠中でも接種を検討できます。妊娠中の接種については、安全性を支持する多くの使用実績があります。
母体の発症・重症化予防に加え、母体から赤ちゃんに移行する抗体によって、生後数か月の赤ちゃんを守る効果も期待されます。担当の産婦人科医(主治医)に確認いただき、当院では接種の際に当日の体調やこれまでのアレルギー歴などを医師が確認いたします。妊婦の方も通常どおりご予約いただけます。

なお、経鼻の弱毒生ワクチンであるフルミストは、妊娠中には接種できません。

小児の接種は“2回”が基本

13歳未満のお子さんには、2回のワクチン接種が原則です。
1回目の接種から2〜4週間後に2回目を打つことで、免疫効果がしっかりと高まります。
インフルエンザは子ども同士の間で非常に感染力が強く、保育園・幼稚園・学校などで一気に広がることも多いため、早めの対策が欠かせません。

日常の予防対策もあわせてしっかりと

ワクチンはインフルエンザ予防の強力な手段ですが、それだけに頼らず日常の感染対策も重要です。

  • 手洗い・うがいの徹底
  • 不織布マスクの着用(特に公共交通機関や混雑した場所)
  • 部屋の加湿(湿度50〜60%)と換気
  • 十分な睡眠と栄養バランスの取れた食事

これらの“基本”を習慣化することで、ウイルスに負けない体づくりができます。

ワクチン接種で「自分」と「周囲」を守ろう

インフルエンザは、感染が広がることで、重症化する方が増えるおそれもあります。
ワクチンは完全な防御手段ではありませんが、感染や重症化のリスクを大きく減らす「社会的な盾」として大きな意義があります。

当院では、10月1日(木)よりインフルエンザワクチンの接種を行っております。
小児、妊婦、高齢者、基礎疾患のある方など、個別の事情に応じたご相談も承っていますので、お気軽にご相談ください。

予防は“今”から。
正しい知識と行動で、この冬を健康に乗り切りましょう。

この記事を監修した医師

赤松 先生

近畿大学医学部卒業

「患者様ファースト」に徹底した医療マインドを持ち、内科診療にとどまらず健診センターや複数のクリニックを運営。 医療の敷居を下げ、忙しい方々にも医療アクセスを向上させることを使命とし、さまざまなプロジェクトに取り組む。

【インフルエンザワクチン接種開始のご案内】

当院では2026年10月1日(木)よりインフルエンザワクチン接種を開始致します。
●一般 自費:3,000円 ※13歳以上(中学生)が対象
●大阪市 公費接種:1,500円 ※65歳以上の方が対象

※ワクチンは十分用意してありますが、数に限りがあります。(ご予約優先/なくなり次第終了)


参考文献

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